No.1233 (2018/08/10) 『温暖化対策』によって破壊されゆく里山の惨状
メガソーラー発電所建設で剥ぎ取られてゆく里山の植生

 このところ、近郊の山道を車で走るたびに、新たに大小さまざまなソーラー発電所を見かけるようになりました。この数年、別府市周辺、ないし大分県内の太陽光発電所建設の増加は目に余るものです。あるものは耕作放棄された田畑、果樹園であり、あるいは里山の経済林や雑木林に建設が行われています。

 一昔前、列島がリゾート開発ブームで乱開発されていたころであれば、環境保護運動に携わる人たちは里山や農地の乱開発に対して、何のためらいもなく反対の意思を示していました。
 ところが、人為的CO2地球温暖化騒ぎが始まると、リゾート開発に反対していた多くの環境保護運動家たちは、CO2排出量削減のために太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを積極的に導入しようと言い出してしまいました。かつて大分県内でリゾート開発反対運動をしていたかつての仲間たちの多くも、今では『人為的CO2地球温暖化教』に洗脳されてしまいました。
 もともと環境問題に強い問題意識を持っていた人たちでさえこれですから、多くの日本人たちは人為的CO2地球温暖化教の研究者や企業、国家による宣伝に易々と騙されてしまいました。その結果が今のメガソーラー発電所建設の乱開発です。

 今週初め、関東圏に住む家内の知人が大分に遊びに来たので、別府市近郊をドライブすることにしました。郊外の十文字原展望台に行き、別府市周辺の景色を楽しみました・・・。ところが無残にも、山肌の植生が剥ぎ取られ、土がむき出しになった南斜面を散見することになりました。

写真は、展望台から北方に当たる日出町方向の山肌の様子です。

 Googleの写真で確認すると、私が撮影したのはおそらく“カナディアンソーラー”のメガソーラー発電所建設予定地ではないかと思われます。「日経XTECH」の関連記事を紹介します。



 記事によると、日出町のメガソーラー発電所で使用される太陽光発電モジュールは、CS6Uというタイプで、サイズは1.96m×0.99mです。これを単純に16万枚敷き詰めると、パネル面積は31万uになります。ソーラー発電所の敷地面積をパネル面積の1.5倍程度とすると、約45万uにもなります。マスコミ的に表現すると(笑)、甲子園球場11.5個分の広さということになります。

 また、九州電力の買取価格(カナディアンソーラーの卸電力価格)は40円/kWhというバカ高いものです。私の家の電力の購入価格(電力小売価格)は、24.5円/kWh程度です。一般の消費者が電力を購入する市場価格よりもはるかに高い買取価格を設定させて、太陽光発電事業者は濡れ手に粟のぼろ儲けする一方、九州電力の再エネ電力買取の赤字分を補填するために、すべての電力消費者に対して再エネ賦課金が電力料金に上乗せして徴収されているのです。再エネ発電業者の利益を確保するためのしわ寄せが、電力消費者に付け回されているのです。

 さらに言えば、40円/kWhで卸さなければ経済的に成り立たない太陽光発電は、多大なる資源の浪費と化石燃料の浪費を行っていることを示しています。こんな高価な電力では、とても化石燃料消費を削減することなどできないことは明白です(参考:例えば、No.624 (2011/06/22)自然エネルギー発電幻想 )。
 太陽光発電モジュールは電力集約的な工業製品ですから、電力価格の安い国で製造されるほど安価になります。工業用電力ではありませんが、主要国の電力料金を示しておきます。

ご覧のように、韓国と並んでカナダの電力料金は最も安いことがわかります。ちなみに、日本の電力価格はカナダの2倍以上ですから、単純に考えれば国内製造の太陽光発電モジュールを使用しては、経済的に全く成り立たないことがわかります。
 蛇足ながら、デンマークやドイツの電力価格が高いのは、言うまでもなく、政策的に再生可能エネルギー発電を無理やり導入した結果です。

 環境保護運動に一緒に取り組んだかつての仲間たちよ、今一度温暖化問題を科学的に考察すべき時期に来ていると思うのだが、どうお考えだろうか?

 

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