No.1205 (2017/11/21)私はこれから何をなすべきか?
先輩からの檄文「沖縄から皆様に愛をこめて」

  安倍ファミリー私物化・ファシスト・対米隷属政権による「だまし討ち解散」から小池百合子による民進党破壊工作(笑)、自民党の大勝、そしてトランプ東アジア歴訪を巡るの対米幇間外交、臨時国会における質問時間配分問題、加計学園の獣医学部の正式認可と、この国のでたらめな政治状況を見て、あきれ果て、この先一体どうすればよいものか、という思いから、しばらくはホームページの更新をできないままでいました。
 そんな折、総選挙で天木さんの支援に参加しておられた沖縄県在住の中本さん(元沖縄国立高専教授)からメールをいただき、もう一度自らを奮い立たせなくてはならないと思いなおしました。
 以下、中本さんに了承を得て、この間のメールのやりとりを紹介させていただきます。


沖縄から皆様に愛をこめて

2017年11月9日に私は羽田から沖縄県名護市に到着いたしました。

天木直人さんの選挙では皆様にお眼にかかり、私はまるで1970年代の学生時代戻ったかのように楽しい選挙運動の時間を持てたことは私にとって大変貴重です、

憲法9条という言葉自体は今更に新しいわけではありませんが、しかし、天木直人さんの新党憲法9条には既成のどの政党にも見られない「ある種の思想が根付いている」と私は思います。
だからこそ今回の天木さんの選挙演説動画は大変な反響を日本の各地で引き起こしていると私は思います。

天木直人さんの街頭選挙演説でしばしば使われた語句に「私はあなただ」があります。これは天木さんの演説の聴衆にたいして天木さんが日本国に憲法の精神を呼び起こしているのだと私は解釈致します。

日本国憲法の基本理念(思想)の一つは人民主権です。主権とはSupreme Ruler (最高の支配者)という意味です。したがって天木直人さんが
    「日本国憲法が日本国の国是(の法則)である」
と言うとき天木直人さんは
    「日本国の人民1人1人が日本国の最高支配者である」
ことを意味していると私は解釈したいのです。

しかしこの国では誰も自分が日本の最高支配者だという自覚が芽生えていません。たとえば「日本国から独立したい」などと息巻いている人がいるこの沖縄島でさえ、
     「クニが決めたことだから」
     「仕方がない」
の文化が日常化しているような気がするのです。

また日本国の酒飲みの間では
     「農耕民族は和を持って尊しと為す」   
     「本居宣長の神ながらの道こそ大和民族の道なり」
などと物知り顔で説教する団塊オヤジ連中が自己陶酔する文化が流行することがあります。

でも私は佐藤優などのように
     「日本人は農耕民族なんだから、こんなものなんだ。」
     「日本人は革命をする民族ではない」
という諦念には与しません。
なぜなら私が知っている日本以外の複数国の友人たちだって
     「日本人の行動と思考を共有すること」
を私は知っているからです。

明治以来のこの国ではヨーロッパ近代の国民国家の成立を真似して大日本帝国という国民国家の精神文化を完遂してきました。

以来、日本国で教育を受けた我々には
    「日本列島の人民が自分自らで主権を求めた記憶が学校教育から
      完全に消し去られたままになっている」
に違いないと私は推測いたします。

しかし天木直人さんの直観は
    「代議士を名乗って日本国の人民の貴重な税金を掠めている
      ドロボーの蓄財資金を人民が取り戻す」
権利を発見しました。そして、
    「税金ドロボーから金を取り戻すこの人民の権利は
      日本国憲法に書かれた日本人民の生存権に基ずく」
ことを私に気付かせてくれました。

1640年にイギリス島の人民が「税金を返せ」と国王に要求し、40年後には
      「人民主権がイギリス国の国是権利の章典になりました。
それから400年後の2017年に東洋の島ニッポン国で
      「人民の金は人民に返せ」
に表現された日本人の権利の章典に我々が気が付いたことは幸運でした。

註:上の文章はカール・マルクスの名著「共産党宣言」の真似をして
私が書きかけた「新党憲法9条党宣言」の草稿の一部です。

消滅しかかった思想表現の自由を勝ち取る名護市辺野古にて

中本正一朗

(2017.11.13)


中本正一朗 様

 選挙運動、ご苦労さまでした。

 選挙結果について、大変残念ではありますが、予想通りの結果になったと思います。

 私の感覚、あるいは論理的・合理的な判断を国民の大多数が選挙行動に結びつければ、安倍ファミリー・自民党・ファシスト政権が政権与党であり続けることなどありえないことです。
 しかし現実には、自民単独過半数の圧倒的な勝利に終わりました。これは、小池百合子の失敗や野党共闘の崩壊も遠因ではあるかもしれませんが、本質的にはこの国の有権者・大衆の意識の問題だと考えます。

 私は日本以外の状況はまったくわかりませんが、日本の大衆にとって、学校教育において与えられた知識は、あくまでも形而上学的なものであって、実社会を生き抜く術として獲得したものではないと考えています。
 知識としての理科や数学の知識、民主主義や立憲主義の知識は十分知っていながら、それが現実社会の問題になるとまったく生かされない、これがこの国の悲劇です。
 なぜこんな状況になったのか?残念ですが、この国の教育者や大人たちが、戦前だけではなく戦後においても建前=論理的な合理性を持つ判断よりも、現実=論理性や合理性を力が捻じ曲げる社会で波風立てずに生きる処世術を重要視してきたことによるのではないかと考えています。

 今、温暖化の本をまとめているところですが、どう考えても人為的CO2地球温暖化説の内容は、中高生以上の一般的な日本人であれば、出来の悪い嘘っぱちであることを見抜くことは容易なことのはずです。
 ところが、娘の通った高校の理科教師は、教科の内容については雄弁に語っても、人為的CO2地球温暖化という問題についてはまったく内容を吟味することもなく、えらい科学者が言っているのだから誤りであるはずがないから、コメントできないという、およそ自然科学を教えるものとは思えない発言をするのです。
 このような教育の在り方が、日本の教育が社会を生き抜く術にならない現実を象徴的に表しているように感じます。学生たちはこうした教師の処世術を見て、建前はともかく、長いものには巻かれるのが正しいのだと感得しているのではないかと考えます。

 結局のところ、この国の悲惨な状況を変えるためには、国民すべてに対して、理論と実践の統一を再教育していく必要があるように思います。残念ですが、現状でいくら論理的な政策を述べても、「そうはいっても現実はそう上手くは行かない」という教育が蔓延している状況では、上滑りの徒労に終わるように思えてなりません。
 どのような方法をとるべきなのか、具体的な提案はありませんが、時間がかかっても大衆に対する啓蒙・教育を気長に行わない限り、この国を変革することは難しいように思えます。

 温暖化の本の出版は、学校理科教育と現実社会の「人為的CO2地球温暖化狂騒状態」と政治的温暖化ファシズムを結び付けて止揚する試みだと考えています。

(2017.11.13)


近藤邦明さま

近藤さんのおっしゃる通りで、この国の教育が崩壊していることが諸悪の根源です。
今日の沖縄タイムスにも出ていましたが、エール大学名誉教授の浜田こういちという日本人が安倍晋三の経済政策を操っているとのことでしたが、日本の大学の海洋も大気も防衛も原子力もすべてアメリカの命令するとおりになってしまったその原因は、まさしく天木直人さんが立川市の砂川闘争碑の前での演説した戦後の日米の不平等密約にあったのだと私は思うようになりました、

近藤註)砂川事件
1957年にアメリカ軍の立川基地拡張に対する反対運動の過程で起きた事件をいう。57年7月8日,当時の東京都北多摩郡砂川町において,基地を拡張するための測量に反対するデモ隊の一部が立入禁止の境界柵を破壊して基地内に侵入し,7名が「日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第3条に基づく行政協定に伴う刑事特別法」違反として起訴された。この事件は直接には一刑事事件にすぎないが,前提問題として旧安保条約の合憲性が法廷で争われた初めてのケースである。59年3月 30日東京地方裁判所は被告人を無罪とし,日本に指揮権のない軍隊であっても,わが国が外部からの武力攻撃に対する自衛に使用する目的で合衆国軍隊の駐留を許容することは,日本国憲法第9条2項前段の禁止する陸海空軍,その他の戦力に該当すると述べ,日米安全保障条約違憲の判決を下した (下級刑集1巻3号 776) 。

ブリタニカ国際大百科事典小項目辞典の解説抜粋

アメリカも日本もCO2温暖化を信奉する科学者たちの多くはかつての団塊世代(日本で団塊世代という日本語が流行する数年前から欧州で「pebble generationさざれ石ころ砂利世代」という表現が出現しました)で左翼崩れの確信犯であることが大変残念です、例えば私が翻訳した「Forgiving Air 邦訳大気寛容なれども」の著者サマービル教授は今ではCO2温暖化説の旗手になっていますが、彼もニューヨークのブルックリンの貧しいユダヤ人家庭で生まれ育ち苦学してニューヨーク大学を卒業したと私は思います。

これら日米の団塊左翼崩れや全共闘崩れは彼らが学生時代に身に着けたアジ演説の才能を全開させ、1990年代になると霞が関周辺に登場して政治家や官僚をたぶらかし(洗脳し)研究開発費という名の巨額の国家予算を我が物顔で要求することに励みます。
これら日米の団塊左翼崩れが人民の金を合法的に盗むことに何の矛盾も感じないのは不思議ですが、すでに1970年には加藤周一はこのこと(専門家が自発的に馬鹿になる宿命)を指摘していたことを私は最近になって知りました。(加藤周一:「戦争と知識人」を読む、青木書店ISBN4-250-99020-6)

崩壊した日本の教育を変えるために、まずは無学な大学教授知識人階級を教育しなければいけないと天木直人さんと私は話しました。私も機会を見付けて大分で近藤さんのお話しをお伺いしたい気がいたします。

追伸:
我々には学問で彼ら御用科学者たちと戦かい、彼らの矛盾を彼らに納得させることが、我々に残された唯一の方法かもしれません。
(但し彼らが普通の頭脳の持ち主である場合だけ、この方法は通用します)

このため私は2つの作業を行っています。
1つは2006年に近藤さんのHPで開始した気候シミュレーション講座の続きです。
ナビエストークス方程式の誤った使い方の一例として「防衛省の辺野古アセス」のインチキを東アジア共同体研究所琉球沖縄センター紀要第3号に書きました、

この東アジア共同体研究所紀要がどれくらい広く読まれるかは未知ですが、大学生たちが教授に隠れて私の文章を回し読みしてくれて、教授たちの無学に気が付いてくれればこれほどうれしいことはありません。
(私が紀要に寄稿した文章は数か月前に近藤さんにお送りした内容とほとんどおなじです。)
紀要が出版されたら近藤さんにお送りさせて下さい。

2つ目の仕事は変数係数を持つ非線形の2階微分方程式の厳密解を見つけることですがこれは今のところ成功していません。
私がこの課題に挑戦した理由は、本当の環境流体の拡散は非線形であるのみならず、微分項の係数(例えば拡散係数)は定数ではなく時間座標tと空間座標xを含んでいるからで、1970年にアメリカの数学者が乱流への応用を目指して変数係数を持つ非線形の3階微分方程式の厳密解を発見して以来誰も手を付けていない微分方程式です

中本正一朗

(2017.11.13)


 

No.1204 (2017/11/18)とぼけたマスコミの社会的重要性の判断
重要課題山積の臨時国会より、たかが大相撲の内紛がトップニュースとは

 さて「だまし討総選挙」は予想通り、大山鳴動してネズミ一匹、小池百合子にかき回された挙句、自民党の大勝利、ふざけた話です。
  安倍ファシスト内閣は、その後のトランプのアジア歴訪に幇間よろしく付き従い、何の意見もできずに沖縄県民を見殺しにする売国ぶりを表し、危険なトランプの対北朝鮮政策に唯一「100%の賛同」を示すなど、まったく米国の属国になったとしか思えぬ卑屈な態度にはあきれ果てるばかりです。

 選挙後の臨時国会は、安倍ファミリーお友達内閣による国政の私物化である加計学園問題に始まり、重要課題が山積しています。NHKにとどまらず、我が国のマスコミ・報道機関はの感覚はまったく麻痺し、あるいは安倍ファシスト政権の気持ちを忖度した結果か、事もあろうにこの時期に下らぬ大相撲のモンゴル人力士の暴行事件や、相撲協会の内紛をトップニュースで垂れ流す始末です。悲しい限りです。

No.1203 (2017/10/19)平和国家日本の消滅と「現実的」軍事国家化
日米安保条約と決別できない日本は主権を持たない米国の従属国

 さて「だまし討総選挙」も終盤を迎えています。民進党の崩壊と希望の党の参加によって、民進党の中の自民党シンパ=憲法9条改正支持、奴隷的な日米安保条約支持議員があぶり出されたことは現在の日本の政治状況をわかりやすくしたという意味で、一定の積極的な役割を果たしたと考えることができるでしょう。小池自身はどんなにソフトな仮面をかぶったところで筋金入りの保守政治家、軍国主義者ですから初めから自民党補完勢力であることは分かりきっています。

 その結果、全体状況として自民党、公明党、維新の会、日本の心、希望の党を含めた米国従属の改憲・軍事国家化を目指す勢力が大きくなり、共産、社民、立憲民主党を合わせた立憲主義に基づく自主・独立の民主主義・平和国家を目指す勢力が減少することが予想通りではありますが、残念ながら、明らかになりました。

 これは、政治家の思惑や選挙戦術を超えて、有権者である国民の意識が、古い言葉ですが『親方日の丸』的な自ら考えることを放棄して長いものに巻かれる=保守化の傾向を示していることに本質的な原因があると考えます。絶望的なのが中高年よりもむしろ若年層の保守化の傾向が強いことです。残念ながら、米国の奴隷的な立場を固定している日米安保条約,ないし同地位協定の呪縛から解き放たれた自主・独立国家への道のりは全く先が見えません。

 戦後の平和国家日本の建設を希求した日本国憲法に基づく人間社会の前衛としての壮大な実験は、愚かな安倍保守党政権によって日本自らが放棄することになったようです。

 選挙期間中の沖縄県における北部訓練場近くの民有地へのヘリコプター墜落事件をめぐる状況は、日本は米国の完全なる属国であり続けていることを如実に示しました。日米安保条約は対等な国家間の条約ではなく、米国は一方的に条約を踏みにじることができることを示しています。

 以下、これを報じる新聞記事を紹介します。心ある読者諸兄にはこの日本の置かれた状況を直視していただきたいと切望します。

追記:

 新党憲法9条の候補者である天木直人さんのメールマガジンから、この総選挙の争点についての文章を紹介しておきます。


□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
□■ 天木直人のメールマガジン2017年10月20日第827号
==============================================================
  私がこんどの選挙で訴え続けてきたこと
==============================================================
 どうやら今度の選挙の結果がはっきり見えてきた。
 安倍暴政が続き、野党はばらばらのまま、再び、「安倍暴政を許さない」と叫ぶだけの、不毛な政局が繰り返されることになる。
 その間に、対米従属の日米軍事同盟が、引き返せないほど加速する。
 きょう10月20日の産経新聞を見て思わず苦笑せざるを得なかった。
 安倍首相は、来日するトランプ米大統領を海上自衛隊の護衛艦「いずも」に乗艦させるという。
 米軍の親分が、自衛隊の親分を子分に従えて、自衛隊を指揮する。
 文字通り日本は米国の属国になり、自衛隊は米軍の指揮下に置かれる。
 もはや誰も日本の対米従属を止められない。
 私が今度の選挙で訴えたかった事はまさしく、次の事だ。
 ・・・今度の選挙の一大争点は、安倍首相を倒す事ではない。
 対米従属の自民党政権に代わる、自主、自立した一大平和政党をつくることができるかどうかだ。
 憲法を守るとか、生かすとか、そんな生ぬるいことを言っている場合ではないのだ。
 憲法9条違反の在日米軍を、この美しい日本から撤退させ、日米安保条約という不平等条約を改正し、主権を取り戻せるかどうかだ。
 そのことを、あの歴史的名判決である伊達判決を産んだ砂川闘争の地から訴えるために、私は東京21区から立候補した。
 世界最大の軍事国家である米国から、自主、自立し、平和な日本を取り戻すことができるのか。
 これこそが、とりもなおさず戦後一貫して政権を担って来た自民党政権を交代させ、それに代わる国民政権をつくれるかどうかだ。
 この一大事業を達成するためには、野党がばらばらなままで、選挙協力とか、野党統一候補などという、党利、党略に明け暮れるのではなく、本気で戦わなければいけない。
 憲法9条を錦の御旗に掲げた、一つの大きな政党をつくって、自公政権を倒さなければいけないのだ。
 憲法9条が共産党や社民党の独占物でとどまっているから広がらないのだ。
 憲法9条を、平和を願う一般国民の共通の財産にしなければいけない。
 自公政権の中にも、日米安保に反対の者もいるはずだ。
 自公も巻き込み、分断して、日米同盟は憲法9条違反だと堂々と主張する一大国民政党を、いまこそこの国の政治の中に誕生させなくてはいけない。
 そしてその時は今を置いてない。
 今上天皇が退位される前に実現しなくてはいけない。
 それこそが天皇陛下のお言葉に対する政治と国民の応えである。
 それが新党憲法9条だ。
 平成の維新を起こさなければいけない。
 ペリーの来航から始まった明治維新は、武士が武力でなし得たものだが、平成の維新は国民が平和の一票で成し遂げるものだ。
 これこそが、われわれが初めて手にする人民革命であり、人民主権の実現だ。
 いまこそ平成の坂本龍馬が必要だ。
 いや、坂本龍馬を超える人物が出て来なくてはいけない。
 それは私であり、あなたである・・・

 この訴えを私は毎日街頭で叫び続けた、
 そして私はあと二日、最後まで街頭で叫び続ける。
 その訴えは、今度の選挙で結実しなくても、必ず選挙の後の政治を動かす事になるだろう。
 今回の私の21区からの出馬が日本の歴史を動かずことになる。
 そう私はうぬぼれている。
 そうとでもうぬぼれない限り、大事はなし得ないと思っている(了)

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No.1202 (2017/10/18)公立高校部活動指導者の個人的責任を認定
高校部活動の正常化を真剣に考えるための契機になるか?

 既にこのホームページで繰り返し取り上げてきた、大分県竹田高校の剣道部における指導者の部員に対する暴行致死事件(敢えてこう呼ぶことにする)の民事訴訟において、部活動指導者の重過失を認めた裁判所の判断が確定しました。これを契機に、公立高校の加熱した部活動、とりわけ体育系の部活動のあり方を根本的に問い直す契機になって欲しいと願うばかりです。

 裁判を報道した大分合同新聞の記事を紹介します。

 

No.1201 (2017/09/28)私見・小池新党と日本の保守化
ソフトな仮面をもった新たな保守政党によって日本の保守化は加速する

 小池新党の立ち上げによって、政局は大混乱を見せているようです。

 まず、民進党、共産党、社民党、自由党の選挙協力体制は雲散霧消し、共産党と社民党は梯子を外されてしまったようです。これはむしろ良かったのではないかと思います。共産党は連立政権の実現のために譲歩しすぎていたように思います。やはり共産党は自らの主張に正直に行動すべきであると考えます。社民党とて同じです。共産党と社民党は当面は政権党になるなどということは考えずに正論を正論として主張する政党であることを貫くことがその存在意義であることを自覚すべきだと考えます。

 問題は民進党の崩壊です。小池は筋金入りの保守政治家ですから、小池新党はあくまでも保守政党です。民進党からの鞍替え組に対して保守の踏み絵をさせることを言明していますから、民進党の左派は小池新党に合流することはないでしょう。民進党が解党し、小池新党にも行けない左派は自ら新しい組織を作ることになるのでしょうか…。

 さて、ここで言う小池のイメージする保守とは、外交的に日米安保条約による同盟関係を基軸とし、自衛隊による軍事力による防衛政策を堅持することのようです。本来的な意味の伝統文化に根ざし、大きな社会変化を行わないという意味の保守主義とは随分と違ったものです。小池のイメージする保守主義とは、つまるところ敗戦国日本と戦勝国米国の不平等な日米安保体制を堅持して、米国の属国として虎の威を借りて行く国家ということでしょう。

 さて、安倍政権下の日本の問題の本質は、安倍の戦前回帰のファシスト体質と、憲法を無視し、国会を軽視し、制度を私物化しているところにあります。この安倍政権はどのような手を使ってでも早急に終わらせることが必要です。その点で民進党の前原の主張は非常によく理解できます。安倍政権打倒という一点に絞れば自公以外の全野党共闘があっても良いと考えます。小池新党の登場によって安倍ファシスト政権が打倒できるならば、これは良いことだと考えます。
 しかし、仮に小池新党を軸とする政権ができたとしても、日米軍事同盟を基軸とする米国隷属的な政権になることは変わりません。小池は決して穏健な保守主義者ではありません。日本で初めて女性による防衛大臣を拝命し、あの安保関連法制の強権的な成立にも賛成していたことを忘れてはいけません。
 政権党になるかどうかにかかわらず、小池新党の登場によって、機密保護法、盗聴法、安保関連法に対する批判的な意見は小さくなることが明らかです。また改憲勢力が大きくなることも間違いありません。どうころんでも、当面、民主的な平和国家日本の実現は難しいでしょう。

追記:

 勿論、どのような形であれ、安倍政権を倒すことができれば、今回の総選挙はそれだけで日本にとって最悪の状況を回避するという意味で大成功であることに異論はない。
 ただし、最近の東京都議会の運営や、今回の総選挙における小池百合子の言動や行動に見られる目に余る独断専行ぶりは大きな不安要因です。仮に安倍を引きずり下ろすことに成功したとしても、新たに安倍とは異なるタイプの強権的保守独裁政権になる危険性は低くないように感じます。
 東京都の運営を見ても、小池百合子に既存の体制を破壊するパワーは感じるが、新たな枠組みを創造して運営していく能力は疑問です。彼女自身、ある意味でそれが分かっているから東京都は放り出して新たなステージを求めているのかもしれません。

 取り敢えず、安倍政権の破壊は小池に任せても良いが、それを花道として小池にはできるだけ早く引退していただくことが良いように思います。

 

 

No.1200 (2017/09/26)米国の傍若無人な挑発行為をどう見るか
あまりにも偏った日本の報道機関の報道/立場を変えて考えてみる

 あまりにも酷い米国による北朝鮮に対する軍事的な挑発は、北朝鮮に先制攻撃をさせて、これを口実にして北朝鮮を軍事的に徹底的に破壊して体制を崩壊させることを狙っているのではないかと考えます。

 このアメリカの軍事行動を盲目的に支持する安倍政権、これに追従するようなマスコミ報道を見るとやりきれない。またその報道を鵜呑みにして、米国正義、北朝鮮悪者論を疑うこともなく受け入れてしまう無能な大多数の日本国民を見ると、安倍にやりたい放題をさせておくこの国の現状は致し方ないのかもしれません。

 米国は太平洋を挟んで反対側のアジアに多くの軍事基地を作り、1960年代以降、一貫して核兵器の使用をちらつかせながら北朝鮮を軍事的に威嚇し続けています。そんな米軍が北朝鮮周辺で軍事演習を行うことは軍事的な挑発行為であり威嚇であることは明らかです。米韓日の軍事演習は国連お墨付きの合法的な行為であり何の問題もなく、これに対して北朝鮮の核・ミサイル実験は国連決議違反の行為であり制裁の対象となるなどという建前論はバカバカしいとしか言いようがありません。

 以下、天木さんのメールマガジンを紹介します。


□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
□■ 天木直人のメールマガジン2017年9月26日第775号
==============================================================   
目にあまる米国の北朝鮮に対する軍事的挑発  
==============================================================  米国防省がB1戦略爆撃機を北朝鮮沖の国際空域を飛行したと発表した。  
ご丁寧に、この飛行は、南北休戦ラインである非武装地帯から「今世紀では最も北の空域を飛行した」と発表している。  
あの太平洋戦争を体験した事のある人にとっては爆撃機と言えばB29だ。  
国際法に違反して日本全土を無差別爆撃して焦土にした爆撃機だ。  
その後、米国の爆撃機は進歩を重ね、爆撃を表すBを頭に様々な数字の爆撃機が開発されてきた。  
そのもっとも破壊力のあるのがB1である。  
それを北朝鮮の領空近くまで威嚇飛行させ、それを堂々と公表している。  
もし米国と北朝鮮の立場が逆なら、米国は即座に撃墜しただろう。  
ことほど左様に、米国の軍事活動は威嚇に満ちた悪意のあるものだ。  
北朝鮮の外相は「明白な宣戦布告」だと反発した。  
「(米側が)宣戦布告した以上、戦略爆撃機が我々の領空に入らなくても撃ち落とす権利を含め、あらゆる自衛的対応を取る権利を考慮することになる」と警告した。  
これは決して間違ってはいない。
 
表現を慎重に選んだこれ以上ない外交的反撃だ。  
しかし、安倍首相は、だから北朝鮮は許せない、さらなる圧力をかけるべし、あらゆる選択がテーブルにある、となる。  
そして世論もその言葉に納得する。  
しかし、戦争の危機を不必要にあおっているのは米国の方なのだ。  
北朝鮮の有事は何としてでも避けなければいけない。  
そのためには圧倒的軍事力を誇る米国の方こそ自制すべきなのだ。  
それなのに、そんな米国の尻馬に乗って、あるいは米国をけしかけ、北朝鮮の脅威を解散・総選挙の理由にした安倍首相は許しがたい憲法9条違反の首相だ。  
日本国民を不当な戦争に巻き込もうとしている国民の敵だ。  
その事を私は21区で訴えるつもりだ。
 
こんなことを選挙演説で訴える候補者は、全国ひろしと言えども、私一人に違いない。  
安倍自民党の候補者はもとより、小池新党の長島昭久候補も安倍首相と同じように北朝鮮を敵視して非難するに違いない。  
いや、共産党の候補者ですら、世論に迎合して、票を失いたくないから、そんなことは言わないだろう。  
そんな中でただ一人、私は、いまこそトランプの米国が必要としているのは憲法9条の精神だと叫ぶつもりだ。  
トランプの米国が率先して憲法9条の精神を実践すれば、世界は平和になると訴える。  
その私の言葉を日本のメディアが報じなくても、世界のメディアが世界に向けて配信するだろう。  
私は21区を全国一の注目選挙区にして見せる。  
いや、世界が注目する選挙区にして見せる(了)  


□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
□■ 天木直人のメールマガジン2017年9月27日第780号
==============================================================    
米に「北朝鮮特需」と書いた毎日新聞  
==============================================================  きょう9月27日の毎日新聞に、「米に『北朝鮮特需』」という見出しの記事を見つけた。  
その記事は、米上院が9月18日に、2018年会計年度の国防予算の大枠を決める国防権限法を89対9の圧倒的多数で可決したと言う記事だ。  
北朝鮮が開発を急ぐ核・弾道ミサイルに備える予算が上積みされ、政府案を600億ドルも上回った7000億ドル(77兆円)だという。  
主要軍需産業の株も軒並み上昇しているという。  
そこに列挙されている装備はF35戦闘機など、日本が導入を予定しているものが目につく。  
北朝鮮との戦争が起こらないのにこの特需だ。  
戦争が起これば、ますます需要が増すだろう。  
戦争で金儲けする軍産複合体の米国の真骨頂だ。  
その米国との軍事同盟を最優先し、財政負担のしわよせを受けるのが日本だ。  
あまりにもわかりやすい日米関係である。  
この関係を断ち切らなければいくら働いても日本国民は楽になれない
(了)

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No.1199 (2017/09/18)電気自動車という非科学的なCO2削減対策
石炭・石油・天然ガスの消費量を激減させては工業化社会を維持できない

 パリ協定によって、温暖化対策として人為的CO2放出量を限り無く少なくすることを求めています。しかしながら、現在の工業化社会を駆動しているのは石炭、石油、天然ガスという化石燃料です。化石燃料を全面的に代替できるような新たなエネルギー供給技術は存在しません。したがって、人為的なCO2放出量を劇的に削減することは不可能です。これは自然科学的な必然であって、今更検討する必要もない事柄ですが、大多数の人々はそれが理解できないのです。一体学校の理科教育は何を教えているのでしょうか?

 現在言われている石油代替の再生可能エネルギーなど、まやかしに過ぎません。既に繰り返しこのHPでは太陽光発電や風力発電について、発電燃料としては化石燃料を使わなくても、製造・運用に莫大な化石燃料が必要であり、総合的に見ると化石燃料消費はむしろ増加し、その他の地下資源消費量が爆発的に大きくなることを述べてきた通りです。今回はもう少し違った角度から石油消費量削減の可能性について考えることにします。

 この夏、フランスとイギリスが相次いで2040年までにガソリンエンジン、ディーゼルエンジン車の製造を全面的に禁止する方針を打ち出しました。なんと愚かな目標でしょうか。フランスやイギリスでは非内燃機関の自動車として主に電気自動車の導入を想定しているようです。
 まず、電気自動車を駆動する電力は主に原子力発電、火力発電で生産されており、火力発電は言うに及ばず原子力発電とて化石燃料の大量消費なしには供給できません。更に、再生可能エネルギーによる発電のような低効率の発電装置を使えば、化石燃料消費は増大する可能性のほうが高いというのが、この間の経験からわかっています。この点については既に説明済みなので最早説明の必要もないと考えます。

 今回のフランスとイギリスの決定は、自動車駆動系の運用から直接放出するCO2の量を削減する意味しかありません。もし自動車駆動用のガソリンや軽油の消費が減れば、単純にそれだけ石油消費量が減るのでしょうか?

 現在の化石燃料の消費による工業化社会が少ないムダで効率的に運用されているのは、化石燃料、特に原油が様々な用途に利用され、無為に廃棄されること無く効率的に使い尽くされていることで、環境をそれほどひどく傷つけることが無いからです。

 原油は多様な炭化水素化合物の混合物であり、沸点の違いを利用して様々な成分に分留されて利用されます。原油の性質は産油地によって大きく異なりますが、例えば次の表に示すような比率です。

     

 化学製品の原料であるナフサは現在の工業製品製造に不可欠です。また、航空機の使用は今後増大することはあっても縮小することは考えにくいことです。陸上を走る車の駆動系として電動モーターは実用化されましたが、航空機を電動モーターで駆動することは将来的にも不可能でしょう。つまりジェット燃料消費が減少することはありえないでしょう。

 単純に原油を精製すれば石油ガスから重油、アスファルトまでが一定の比率で生産されます。ガソリンと軽油の消費だけが減少することになると、需給バランスが崩れてしまいます。世の中からガソリンエンジンやディーゼルエンジン車が駆逐されてしまえば、ガソリンや軽油は経済価値を失い、廃物として環境に廃棄されるのでしょうか?もしそのようなことをすれば環境が汚染されることになります。
 実際には、ガソリンや軽油価格は低下するでしょうが、そうすればフランスやイギリスなどの先進国の自動車以外の燃料として消費されることになるでしょう。結果的に先進国の自己満足としてガソリンエンジンやディーゼルエンジン車からのCO2放出が減ったところで、世界全体を見ればそれによってCO2放出が劇的に減少する可能性は皆無だと考えるべきでしょう。

 

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