No.1230 (2018/07/15)TBSサンデーモーニング知識人の良識・・・
西日本の豪雨災害と人為的CO2地球温暖化との関係を疑わない愚かさ

  6月末から7月初旬にかけて(6月28日〜7月8日)の一連の豪雨災害を気象庁は「平成30年7月豪雨」と名付けましたが、ここでは西日本豪雨と呼んでおきます。人的被害は、死亡・行方不明を合わせると200人を超える大災害となりました。被災された方には心からお見舞い申し上げます。

 今回の豪雨災害は、梅雨末期の活発期にあった梅雨前線に台風7号によって高温湿潤な大気が供給され、その後も太平洋高気圧が停滞したために長期間にわたって活発な梅雨前線が日本列島上に停滞し続け、ここに高気圧の周辺部を右回りに流れ込む湿潤な大気が供給され続けたことによって引き起こされたものです。
 確かにこのような条件が重なることはまれな出来事であったかもしれませんが、気象現象として取り立てて異常な現象ではありません。まして、人為的CO2地球温暖化の直接的な影響であるなどと叫びたてるのは、「風が吹けば桶屋が儲かる」と同程度のまったくの戯言にすぎません。

 今朝、テレビをつけていると、久々に懐かしい顔を見ました(笑)。日曜日朝のTBS系列の情報番組「サンデーモーニング」の西日本豪雨を扱った場面で国立環境研の江守正多を登場させて、温暖化によって今回の西日本豪雨のような災害が増々起こりやすくなると理論的な背景についての何ら説明なしに危機感を煽り立てるような発言をさせていました。サンデーモーニングの制作者の目論見は、日本国内で人為的CO2地球温暖化教の著名な伝道師であり、国立環境研というブランド力を持っている江守正多にこれを言わせること、それだけであり、端から自然科学的な説明など求めていないことがよくわかります。

 その後のパネラーたちも、人為的CO2地球温暖化をまったく疑うこともなく、温暖化対策をしなければ西日本豪雨のような災害が防げないというたぐいの発言ばかり、誰一人として人為的CO2地球温暖化による気象現象の脅威を疑う者はいませんでした。
 田中秀征は「昔はこんなに暑いことはなかった」というような感覚的な発言をしていましたが、彼は77歳だそうですが、一体いつ頃の話をしているのでしょうか。彼の青年期は、戦後の寒冷化の時期であり、また現在に比べれば都市化の影響は小さく、確かに現在よりは過ごしやすかったでしょう。しかし当時と今の生活環境の温度上昇が人為的CO2地球温暖化が原因であるという裏付けはまったくありません。
 その後、亀石倫子という弁護士も、人為的CO2地球温暖化説が正しいという前提で、人道的な見地から云々という砂上の楼閣の議論をしていました。
 さらに、長野県出身だという青木理も昔はエアコンなしでも暮らせたなどとまったくお話にならないコメントでした。

 報告者の女性も人為的CO2地球温暖化の影響で都市の高温化やゲリラ豪雨が増々酷くなるというような趣旨の説明をしていましたが、このことを見ても、サンデーモーニングに出演しているような「知識人」たちは、都市部での高温化やゲリラ豪雨のメカニズムと、人為的CO2地球温暖化と呼ばれる全地球的な温暖化現象との自然科学的な評価が一切できていないことを露呈していました。
 都市部の高温化とゲリラ豪雨の自然科学的な背景については、すでにこのコーナーで何度も触れていますので、例えば以下の記事をご覧ください。

No.1050 (2015/10/28)人為的な影響による気温上昇の仕組み1
No.1051 (2015/10/29)人為的な影響による気温上昇の仕組み2

 さて、今回の西日本豪雨では、多くの被害が発生しましたが、その原因の一つは土地利用の在り方です。例えば倉敷市真備町では、堤防決壊によって甚大な被害が発生しました。

 真備町では高梁川とその支流である小田川の合流部の上流側で堤防が決壊して広範囲で水没地域が急激に拡大しました。

 上図に示すように、今回水没した地域はハザードマップで予想されていた浸水想定エリアとほとんど重なっていることがわかります。つまり、今回の浸水災害は予測可能なものであったのです。
 まず言えることは、小田川が決壊すれば、浸水の危険性があることが予測されていた地域に、重要構造物や民家の建設を許可してきたことそのものが土地利用計画として妥当ではなかったということです。
 私は鋼構造を専門とする土木構造物の設計屋でしたが、私の学生時代であった40年ほど前でも既に連続堤による治水構造物には限界があることが指摘され始めていました。連続堤によって河川を囲い込む場合、堤体が破損せず、河川流量が想定内であれば安全です。しかし、一旦堤体のどこか一部が崩壊すれば、水の流れが破損部分に集中し急激に被害が拡大することになり、甚大な災害につながります。あるいは想定以上の洪水波が押し寄せれば堤体を越水し、同様に急速に被害が拡大することになります。
 今回の場合、高梁川の河川断面が、小田川から流れ込む流量を受け入れるだけの能力がなかったことが第一の破綻であり、その結果小田川の水位の上昇、堤防の決壊につながったようです。
 治水構造物とは、所詮費用対効果、構造物の耐用年数などから想定されるほどほどの大雨に対して設計するものであって、絶対的な安全性を担保することは不可能なのです。
 
そこで考え方を根本的に改め、不連続堤で水勢を弱める一方、流域に遊水地を設け、ある程度水かさが上がれば堤内の遊水地にスムースに溢水させることで、急激で甚大な被害を回避するのです。こうすれば、堤内地への溢水の頻度は高くなりますが、激甚な被害は回避されます。遊水地には重要構造物や居住地は設けない土地利用を行うのです。こうした非連続堤+遊水地型の治水が本気で取り入れられていれば今回のような被害にはならなかったものと思います。

 真備町の場合、小田川は河床が堤内地の標高よりも高い、いわゆる「天井川」であり、堤防が決壊すれば流域は急速に水没することはわかりきっていたのです。ハザードマップの浸水想定エリアは、安全第一の土地利用を目指すならば、遊水地として重要構造物や住居建設を制限すべきであったのです。しかし、非連続堤+遊水地による治水では経済的に有効利用できない土地が必要であり、短期的利便性や経済性から考えると、無駄が多いという理由で実際にはうまく生かされていません。

 真備町の例に限らず、経済性や利便性を優先するあまり、自然災害に対する危険性が明らかであるにもかかわらず、居住地域として土地利用を推進した結果、ひとたび自然災害が起こると被害が激甚になる、「人災」が今回の西日本豪雨の人的被害を大きくした要因であることを銘記しておきたいものです。また、防災構造物があれば安心と考えるのは誤りであり、むしろ防災構造物が必要であるということは、そこが本質的に災害の危険性をはらんだ土地であると考えるべきなのです。
 お金持ちは安全な山の手に住むわけですが、私たち貧乏人の庶民は、自ら自然災害の危険性について考えて不断の自己防衛を行うことが必要なのです。

 

No.1229 (2018/07/10)相変わらず本質的な議論の欠落した愚かな政策
経産省の国産自動車電動化政策のバカバカしさと、無能なNHK科学報道

  さて、ひと月近く更新していませんでした。安倍ファシスト腐敗政権の政治の私物化、でたらめな国家運営の酷さは、時間の経過に伴ってますますその実態を露呈しているにもかかわらず、安倍は逃げ切り・自民党総裁3選を目指してのらりくらりと時間を空費し、その一方で批判の大きな働き方改革法案を強硬に成立させ、あまつさえカジノ法案、参議院選挙定数の改定法案を強硬に成立させようとしているにもかかわらず、野党やマスコミは安倍を追及しきれず、国民はサッカーワールドカップでバカ騒ぎしているという日本の悲惨な現実を目の当たりにして、もはや何をかいわんやという心境です。
 もちろんこれは国家存亡の重大問題ではありますが、現在の愚かな国民が覚醒しない状況では、短期的には問題解決に至ることは考えられません。『森加計スパ』問題、カジノ法案、参議院定数改定について、多数の国民が政権に対して批判的であるにもかかわらず、安倍政権に対する支持率が上昇するという「思考停止状態」を超越した、全く非論理的な「思考破綻状態」にある馬鹿者国民の下ではどうすることもできないと考えます。今のところこの政治問題に対して有効な手立てが私には思いつきません。

 さて、今回の本題に入ります。昨日(2018年7月9日)朝のNHKのニュース番組で、経産省の国産自動車に対する長期的な戦略についての報道がありました。まずはこれについて、「NHK NEWS WEB」の記事を紹介します。


2050年にすべて電動車に 世界で販売の日本乗用車 経産省

2018年7月9日 5時09分


経済産業省は日本の新たな自動車戦略で、2050年ごろに世界で販売する日本の乗用車をすべて電気自動車やハイブリッド車といった「電動車」にする目標を盛り込む方針です。

経済産業省は中国やフランスなどが電気自動車を普及させる「EVシフト」を進める中、日本の新たな自動車戦略を検討しています。

関係者によりますと、この中で、2050年ごろに世界で販売する日本の乗用車をすべて電気自動車やハイブリッド車、燃料電池車といった「電動車」とする目標を盛り込む方針です。

これに伴って、車から排出する二酸化炭素を2010年に比べて90%削減するとした目標も明記する見通しです。

そのうえで、産学官が連携して新たな電池やモーターなどの開発を進めることなども盛り込む予定です。


 すでにこのコーナーでは、温暖化対策=CO2放出量削減対策としての経産省の政策の非論理性について繰り返し述べてきたところです。今年になってからも、

No.1215 (2018/02/06) 破綻した日本の官民合作の燃料電池車普及計画
 熱力学の基本原理を逸脱した愚かな技術開発は必ず破綻する
No.1217 (2018/02/17) 現実を無視したIPCCによる温暖化脅威論
 一体どうやって「産業の脱炭素化」を行うというのか?!
No.1223 (2018/04/14) 嘘で塗り固められた三流国家日本の温暖化対策
 現在における最も巨大な権力詐欺は「人為的温暖化の脅威」とその対策

で触れたとおりです。
 今回の経産省の自動車電動化戦略では、2050年頃に国産車のすべてを「電動車」とすることで、自動車運用時のCO2放出量を2010年比で90%削減するというものです。

 このコーナーのNo.1217No.1223の中で発電技術においても触れましたが、現在の工業生産とは、本質的に化石燃料の消費によって成り立っています。人間の社会システムから放出されるCO2をゼロにするためには、工業生産を非化石燃料によるエネルギー(主に電力)供給で代替しなければならないことを意味しています。
 これを突き詰めれば、非化石燃料による電力供給システムによって、すべての工業生産を拡大再生産することが可能でなければならないのです。しかしいまだかつてそのようなことが技術的に可能であるということが明確に説明されたことはありません。この本質的な技術論を議論せずに、闇雲に特定の分野のCO2放出量の削減を行えば、別の工業分野に余計に化石燃料消費を増大させることになるのです。

 今回の自動車の電動化であれば、これまで化石燃料消費で運用されてきた自動車駆動用のエネルギーを電力産業が供給電力量の増大で賄うことが必要になります。そのためには電力供給システムの肥大化が必要であり、しかもこれを非化石燃料による発電システムで賄うためには、非化石燃料発電システムという、化石燃料火力発電に比較して圧倒的に設備規模が大きくなる工業製品による生産システムを大増産することが必要になり、これを供給する装置産業の爆発的な肥大化が必要になります。この装置産業を運用するために必要なエネルギー供給を非化石燃料による発電システムによって賄うためには・・・・・(笑)。これは、限りない無間地獄、あるいは無限連鎖講が成立可能であるという類の与太話にすぎないことはお判りでしょう?

 人間の社会システムを非化石燃料によるエネルギー供給システムによって成立させることが可能かどうかという問題を検証することは、きわめて単純です。非化石燃料によるエネルギー供給システムだけで供給可能なエネルギーによって、非化石燃料によるエネルギー供給システムを再生産した上に、さらに大幅な余剰のエネルギー供給が可能であるかどうかを判断すればよいのです。これはエネルギー産出比が1.0より大きいかどうかを判断しさえすればよいのです。

 ちなみに、化石燃料によるエネルギー供給システムは、有限の地下資源によって成り立っているという限界が存在しますが、現状では、化石燃料1単位を投入すれば、10単位オーダーのエネルギーを供給可能(エネルギー産出比が10.0よりも大きい)だという非常に優れたエネルギーシステムであり、1単位で自らの燃料供給システムを再生産したうえで、9単位以上の余剰なエネルギーを他の工業生産や消費者に供給可能であるからこそ豊かな工業化社会が営まれているのです。
 これに対して、太陽光発電や風力発電では、果たして自ら供給する電力だけで自らを単純再生産(エネルギー産出比が1.0)することすら極めて難しいというのが現状です。つまり、非化石燃料による電力供給によって工業化社会を維持するということは幻想にすぎないのです。
 したがって、為政者や脱CO2社会で荒稼ぎしたい金銭亡者どもやそれに飼われている研究者や技術者は、馬脚を現すことを恐れて、再生可能エネルギーのエネルギー産出比に対する議論を一切行わないのです。

 最後になりましたが、このような経産省の与太話を、何ら科学的に検証する能力もなく右から左に垂れ流すことしかできない、批判的精神の欠落した日本最大・最強のマスコミであるNHKの無能さはあきれ果てるしかなく、このような百害あって一利なしのガセ情報で国民の愚民化、洗脳に協力するNHKに受信料を支払うなど、盗人に追い銭としか言いようがないと考えます。

 

No.1228 (2018/06/13)東アジア情勢を劇的に変える歴史的米朝会談の成功
ここに至ってもまだこの歴史的成果に難癖をつける日本のマスコミの愚かさ

 初めての米朝会談が成功裏に終わった。米国大統領選挙の時からトランプは金正恩と直接対話して歴代米国大統領の無し得なかったことを行い、朝鮮半島から米軍を撤退させると言っていましたが、結論的にその方向で動き出したことを歓迎します。一旦はネオコンに取り込まれて軍事的な強行に出るかと思われましたが、結局彼らを抑えて自らの方針を貫いたトランプを称賛したいと思います。

 さて、翻って日本の安倍ファシスト政権は米国のネオコンの残党と結託して、最後までこの会談の足を引っ張り続け、この歴史的会談に全く貢献してこなかったことは誠に嘆かわしい限りです。ファシスト安倍の北朝鮮政策は、現実と乖離した拉致問題に拘泥し、むしろこれを口実に北朝鮮との議論を自ら拒否し続けてきたとしか言いようがありません。

 また、無能なマスコミの米朝会談に対する評価は、非核化の具体的内容が全く決められておらず形だけだと批判していますが、見当はずれでしょう。まずは非核化を行うという枠組み、しかも北朝鮮だけではなく米軍を含む「朝鮮半島の完全な非核化」という方向性が決められ、更には米韓軍事訓練の中止、朝鮮半島からの米軍の撤収にまで言及するという画期的な内容だと考えます。朝鮮戦争の終結、朝鮮半島の平和安定化という大きな流れの中で核兵器廃絶を現実的=段階的に進めるプロセスを実務レベルで決めることこそ現実的な対応です。米朝のトップ会談の合意文章に非核化のプロセスを具体的に書き込むなどということこそ非現実的な主張です。
 蛇足ですが、日本人拉致問題は、まずは日朝間の第二次世界大戦の終戦処理が第一条件であり、そして朝鮮戦争の中で米軍の兵站として戦争に加担した日本の歴史について総括し、朝鮮戦争の終結手続きの中でしか解決することはできないと考えるべきです。このプロセスを抜きにして拉致問題だけを解決しろなどと言うのは手前勝手であり、北朝鮮は応じないでしょう。

 言いたいことは山ほどありますが、すでに何度も書いてきましたので、今回は天木さんのメールマガジンの記事を紹介します。


□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
□■ 天木直人のメールマガジン2018月6月13日第422号
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  いくら強調しても強調し過ぎる事のない米朝首脳会談の成果 =============================================================

 今度の米朝首脳会談の成果は、署名された共同声明とその後のトランプ大統領の記者会見の二つを一体として理解、評価すべきものだ。

 その二つを素直に読めば読むほど、誰もが想像できなかったような大胆な合意がなされた事がわかる。

 今度の合意はトランプ大統領と金正恩委員長という二人の絶対的権力者の間の合意だ。

 そして、金正恩委員長はすべてをトランプ大統領に委ねた。

 そのトランプ大統領は、弾劾されなければあと2年半大統領に留まる。

 つまりあと二年半の間に、この共同声明に書かれた内容が、記者会見で語られたトランプ大統領の言葉通り、現実のものとなるのだ。

 ポンペイオやボルトンがトランプ大統領の命令通り、それを実現する事になる。

 彼らが少しでもトランプ大統領の意にそわない事を唱えれば直ちに首を飛ばされる。

 もちろん金正恩委員長はトランプ大統領にすべて従う。

 その結果、これから時間をかけて何が起きるか。

 それは朝鮮戦争の終結であり、北朝鮮の完全非核化であり、朝鮮半島の非核化であり、在韓米軍の縮小、撤退であり、そして米朝国交正常化の実現であり、北朝鮮の劇的な経済開発である。

 トランプ大統領の残された2年半の間にそれが起きるのだ。

 そう考えた時、今度の米朝首脳会談の合意がどれほど物凄いものか、この事はいくら強調しても強調し過ぎる事はない。

 ところが今日の各紙の社説を見るとまったくその認識が欠如している。

 どの論調も、不完全で具体性がないと書いている。

 次は日朝首脳会談の番だと書いている。

 二つとも大きな間違いだ。

 トランプ大統領がここまで明確にコミットしたのだ。

 それが具体化されないはずがない。

 その実現は時間の問題である。

 そして日朝首脳会談が実現するためには、安倍首相が拉致問題についての方針を変えるしかないが、日本会議を支持基盤とする安倍首相にはそれは無理だ。

 もし次は日朝首脳会談だというのなら、安倍政権を変えて再出発するしかないのである。

 この点について、発売中のサンデー毎日(6月24日号誌上で、和田春樹東大名誉教授がこう語っている。

 拉致問題を持ち出しては日朝交渉をストップさせてきた安倍首相にその路線変更ができるのかと。

 拉致された人は皆生きている、一人残らず返せと主張して来たことと現実の落差をどう埋めるつもりかと。

 この言葉こそ、安倍首相にトドメを刺す言葉だ。
 歴史的米朝首脳会談がついに実現し、そして歴史的な米朝合意が署名された。

 日本がその合意を日本の国益につなげるためには一日も早く安倍政権を変えて出直すしかない。

 しかし、それを求める声は、メディアからも有識者からもそして野党からも出て来ない。

 このままでは日本は歴史の大きな転換に取り残されたまま終わる事になる(了) 
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追記:2018/06/14

 6月14日の大分合同新聞朝刊に、河野洋平の拉致問題に対するコメントが掲載されたので紹介しておきます。例え保守党の政治家であったとしても、まともな歴史認識を持っていれば、拉致問題の解決のためには北朝鮮と第二次世界大戦の戦後処理、国交正常化が前提となると考えるのが当然です。ファシスト安倍晋三や日本会議のように第二次世界大戦を美化する者たちの考えが、現在の日本国民の多く、マスコミによって肯定されている現状は、恐ろしいと考えます。

No.1227 (2018/06/07)日本の原発事故対応は非科学的でロシア以下
矢ヶア克馬/避難者通信47号2018年6月5日

 日本における原子力発電所事故対応は非科学的であり、同時に汚染地域住民に対する扱いは非人道的な棄民政策が貫徹しています。福島県以外であれば放射線管理区域として一般人や18歳未満のすべての国民が立ち入りを禁止すべき場所に乳幼児や児童生徒まで帰還させるなど、言語道断です。また、市民団体による「福島県産品を購入して支援」などという、放射能の二次汚染を日本国中に拡散させる愚かな行為が「善意」と勘違いされているのも悲惨というしかありません。

 今回は矢ケ崎さんの通信とその添付資料を紹介します。


避難者通信47号2018年6月5日

皆様お元気ですか?多事多難でありましておもわずご無沙汰いたしました。避難者におかれましては7年後の苦難に耐え、堂々と歩んで行かれますことを祈っています。 

今回のテーマは「来年4月こそ本格的苦難のはじまり」です。 

本年度で福島県からの支援全面停止
(来年4月からいよいよ始まる本格的苦難)
政府・福島県は一昨年指定区域外避難者への住宅費支援を停止し、過渡的な措置として昨年度と今年については一定の所得以下の世帯に対して家賃の2分の1、3分の1の支援をしています。
一切の支援が停止されるのが来年4月。
避難者の皆さんの本格的困難が支援停止とともに押し寄せます。
これに追い打ちをかけるように、受け入れ自治体として行ってきたもろもろの支援が一斉に停止されます。
沖縄県においても沖縄県独自に支援体制を敷いてくださいましたが、そのニライカナイカード(交通費の補助やスーパーなどでの割引などが提供されるカード)が一昨年廃止され、この(2018年)6月に「東日本大震災支援協力会議」が解散されます。
各県の事務当局の姿勢はおそらく「福島県が支援停止した段階で県独自に支援するのは極めて困難」という姿勢です。
民間団体も「右へ倣え」であることを懸念します。
 

(法には明記される居住の自由)
そもそも、子ども被災者支援法には次のように謳われます。
第二条 2 被災者生活支援等施策は、被災者一人一人が第八条第一項の支援対象地域における居住、
他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない。
チェルノブイリ周辺国は住民保護法であるチェルノブイリ法を制定し、32年経過した今なお、被災者に継続的支援を行っています。これに対して、日本は子ども被災者支援法は制定しましたが、実施段階で全て政府の都合の良いように骨抜きされて実際は「法など無き」状態です。
日本住民の人権の低さを一部でも改善させたいものです。
それには主権者の主権者たる現状認識と判断と行動が求められます。
日本の法令として存在する以上、法の実施には政府や福島県はもちろん、避難者の存在する地元自治体もその責任は明確に負います。
今できる範囲で、できるところだけでも支援を継続していただくことが大切です。

(支援ではなく本当は人格権に基づく措置)
支援という言葉を用いていますが、国が棄民している関係で残念ながら使われています。正確には原発事故の加害者がはっきりしている災害で、被災者が受ける当然の措置(権利)であり、人格権の保護です。
支援という言葉により「施しをする」というような誤った意味合いを抱かれることを懸念いたします。
 

(沖縄での取り組み)
「つなごう命の会」(避難者支援組織)は一昨年昨年と県に陳情し、昨年度本年度と住宅費支援各家庭毎月1万円の予算をいただきました(沖縄県に深く感謝)。
新年度になり下記のような陳情を、沖縄県知事、県議会議長へ提出し、県議会議員の皆さんには全ての会派を回って一人一人に陳情書と資料をお届けいたしました。
 

明日には、沖縄県民医連、沖縄医療生協、沖縄協同病院さんに、医療支援、避難者健診の来年度以降への継続を要請しに参ります。 

全国各地で全力挙げて支援の継続を図って行こうではありませんか!

(県知事・県議会議長に対する要請書)


 放射能公害被災者に人権の光を与えてください(要請)
(継続審議)「陳情平成28 年第48 号」放射能公害被災者に人権の光を求める陳情 

沖縄県知事(議会議長)におかれましては県民の信頼を集め、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。政府および福島県は、福島県指示区域外避難者に対する住宅無償提供制度を一昨年度で打ち切りました。沖縄県は沖縄県独自の施策として、沖縄への避難を継続する避難者に対しまして昨年度および本年度の家賃補助を予算化していただきました。
全員に対する家賃補助を、特に本年度家賃補助を当初計画より倍化するご支援は県独自の施策として知事肝いりで決めてくださり、県議会の篤いご支持をいただきました。
厚く厚く御礼申し上げます。
避難者は突然避難せざるを得ない状況で経済的にも基盤を失ったものが大多数です。
7年経ったとは言え、家賃分を新たに稼ぎ出すことが、全員が可能となることはあり得ません。
ただでさえ心細い状況で沖縄県独自の避難者支援がどれほど命も生活も心も支えてくださったか計り知れません。
被災者および支援者として心から感謝申し上げます。
 

福島県からの避難者は、来年度は福島県からの住宅支援が停止され、激烈な試練の年になります。
子ども被災者支援法では「被災者生活支援等施策は、被災者一人一人が支援対象地域における居住、他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない」とされています。
どうか、受け入れ自治体として法の精神が全うするようなレベルのご施策をいただけましたら幸甚です。
 

福島県以外からの避難者が沢山県内におります。これらの避難者は福島県内からの避難者と本質的に同じ「放射能公害被災者」です。
避難を余儀なくされた理由は放射能汚染であり、避難の原因を共通に持っております。
しかし彼らは政府など公的機関から全く無視されています。政府が責任もって彼らの人権を保護しなければならないところ、所在さえ確認されていない状況です。
残念ながら受け入れている自治体、社会が彼らの支援をする以外には、現在、道はありません。

放射性セシウム汚染が10分の1になるまでには約100年かかります。
メルトダウンした炉心の封じ込めはいまだになされていず、空に海に放射能が垂れ流され続けています。
特に2018年に入ってからは昨年の4倍ほどの1日当たり500万ベクレルを超える空中放出が続いています。
これらは極めて危険な状況を物語っています。
 

3.11以降日本在住市民の健康状態は悪化しています。7年後の現在、福島県内では小児甲状腺がんの罹患者が200名もあり今後も増加する恐れがあります。科学的に見れば明瞭に放射能がかかわる異常発生です。
また、老衰、アルツハイマー、心臓疾患、周産期乳児などの死亡増加も報告されています。
これらは沖縄県においても流通を通じた内部被曝により被害として現れています。
特にお年寄りの死亡増加が目立っております。沖縄県民をも健康被害を受けないように防護する必要があります。
 

このような状況で、日本市民には避難の権利、居住の自由と健康に生きる権利を保障する必要が特にあります。
そのためには加害者の国と東電が責任を明らかにし、居住の自由を物理的に支える社会的な措置が必要です。
しかし、政府がそのことを軽視している状況で放射能公害被災者は苦境を免れません。
受け入れ自治体としてまた社会的支えが必要です。
 

本件は平成28年以来継続審議とさせていただいておりますが、
今回は特に下記の要請をいたします。
ご高配を賜れば幸甚です。
 

1.福島県からの自主避難者への住宅支援が平成30年度限りで停止されます。
来年度は避難者の多くが「居住の選択を自らの意思によって行う」ことが大きな困難に直面します。
本年度沖縄県の住宅費補助を得ている者のうち、希望する者を対象に、住宅支援を来年度以降も継続することをお願いいたします。居住の自由を担保できるレベルとして少なくとも本年度の3倍に増額するご支援をいただけませんでしょうか?

2.福島県以外からの放射能避難者は社会的に認知されておりません。
受け入れ県としてぜひ社会的支援の道を開いてください。

3.沖縄県民にも内部被曝によるのではないかと思われる健康被害が生じています。
県民の健康維持のために具体的施策をお願い申し上げます。

以上


要請書には資料を添付いたしました。それをこのメールに添付して紹介します。
日本の放射能環境、現在までに確認されている健康被害(の一部)、食糧汚染の状況などを説明いたしております。
現在、政府は放射能に関する今まで獲得されてきた自然科学的認識、各種調査で明らかになった健康被害の状況を一切無視する、極めて反科学的事実無視人格権否定極まる露骨なプロパガンダを行っています。
私の主張する『知られざる核戦争(あまり認識されていないが、核戦略・原発維持のために、犠牲者を見えなくする核権力が行う住民に対する情報操作の核戦争)』が激烈を極めて行われています。
例えば、復興省は「放射線のホント」なるパンフを出しています。政府官庁あげて「風評被害払拭」、「食べて応援」です。民間では「幸せになるための福島差別論」等が特徴は繰り返しになりますが、事実と科学を敵に回した嘘で塗り固めたキャンペーンです。知られざる核戦争では、原爆投下されて以来世界で1億人規模(ECRR:ヨーロッパ放射線リスク委員会)の放射線による 犠牲者が隠されてきました
 

唯一の核戦争被爆国である日本が核兵器禁止条約に署名し、批准することができる政府を作ることが日本市民社会の大きな課題ですが、この裏の核戦争「知られざる核戦争」による犠牲者を隠して、予防医学的な措置一切を切り捨てる棄民政策をやめさせることも重要課題です。  

矢ヶア克馬

 

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