解題「温暖化の虚像」⑬

CO2温暖化対策が環境・社会を破壊する①

CO2放出削減は温暖化対策として無意味
 ここまで、大気中CO2濃度上昇の仕組みや大気の赤外活性の特性について科学的に検証してきました。その結果以下の2点が明らかになりました。

①産業革命以後の大気中CO2濃度上昇の主因は気温上昇による自然現象である。
②CO2濃度上昇は気温を低下させる。

 ただし、CO2濃度の変動による大気の赤外活性の特性に与える変化は微々たるものであり、それが気温上昇なのか気温低下なのかも含めて、観測できるような気温変動は起こっていないと考えるべきです。
 現在の世界は国連・IPCCを中心として温暖化対策と称してCO2放出量削減に向かって暴走していますが、これは温暖化対策として全く無意味です。

CO2温暖化対策とは経済膨張政策の免罪符
 私の個人的推測ですが、人為的CO2地球温暖化説が誤りであると考えている自然科学者や工学研究者・技術屋は少なくない、それどころか、大多数がそう考えているのではないかと思います。なぜなら、これまで説明してきたCO2濃度や赤外活性についての認識は、高校生程度の理科教育課程を習得している者であれば当たり前のことばかりだからです。買い被りでしょうか?
 では一体どうして彼らは口を閉ざし、国連・IPCCの扇動による人為的CO2地球温暖化説の狂騒状態に唯々諾々と従っているのでしょうか?

 20世紀末には、いわゆる先進国の工業生産に基づく経済成長路線に陰りが出始めていました。大量消費の民生品の製造では新興工業大国である中国や東南アジア諸国の安い労働力を背景とした安価で優秀な製品が世界市場を席巻し始めていました。
 先進国は更なる経済成長を貪るためには、新興工業国では簡単に手が出せないような高額商品を大量に売りさばける新たな巨大な工業製品市場を創出することが必要と考えたのだと推察します。
 そんな時に登場したのが気象研究者たちが巨額の研究費を得るためにでっち上げた「人為的CO2地球温暖化説」という稚拙なストーリーだったのです。
 先進国・巨大企業は、CO2温暖化を止めるために温暖化対策を施した高度な工業製品市場が創設され、新興工業国との差異化によって先進国の優位性による世界市場の奪還が可能であると考えたのです。
 通常の市場では、大多数の消費者は同じ機能を持つ製品であるならばできるだけ安いものを購入するため、温暖化対策を盛り込んだ高額商品が売れることはありません。
 そこで先進国は国連・IPCCを通じて、人為的CO2地球温暖化が事実であり、放置すれば人間社会にとって脅威的な悪影響を及ぼすことになるという恐怖心を煽り、人為的CO2地球温暖化が事実であると信じ込ませたのです。
 こうして国連の場を通じて世界の大多数の国々に人為的CO2地球温暖化を恐怖する狂騒状態を作り出すことに成功し、高額な温暖化対策商品市場を半ば強制的に創出したのです。2030年代には新車は全て電動車にするというのはその典型的な例でしょう。
 温暖化対策商品市場という不要不急の商品市場を作って、庶民から巨額の金銭を巻き上げる詐欺商法の免罪符として人為的CO2地球温暖化説が利用されているのです。

日々繰り返される大量情報による洗脳
 冷静に考えれば、容易に間違いだとわかる人為的CO2地球温暖化説がこれほどまでに蔓延し、信じられているのは、教育、マスメディア、インターネットなどのあらゆる情報メディアを動員して日々流される膨大な情報による洗脳によって大衆の思考を停止させた結果です。
 現在では、ほとんど全ての人は人為的CO2地球温暖化を事実として疑わず信じ切っています。その反面、現在主張されている人為的CO2地球温暖化説の科学的な内容を知っている人はほとんどいないというのが実情です。
 彼らの信頼の源泉は、大多数の人が正しいと言っているという、理論的な内容の欠如した大量情報による洗脳によって作り上げられた社会状況だけです。特に、グレタ嬢を筆頭とする若者や学生たちが人為的CO2地球温暖化説を妄信・熱狂している状況は、かつてのナチスドイツや軍国日本において行われた洗脳教育下の若者の精神構造に酷似しているように思います。
 しかしかつては体制に反対するまともな真の知識人がいたようですが、人為的CO2地球温暖化問題では、軽薄なマスコミ御用達の似非「知識人」ばかりになっていることはむしろ状況は悪いようです。

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