今日、安倍晋三が靖国神社に参拝しました。臨時国会で、戦争国家への道筋をつける法案を民意を無視した強引な国会運営で成立させたにもかかわらず、安倍政権の支持率は依然として高い水準を保っていることに、自信を深めての判断なのでしょう。
安倍の参拝に対して、中国・韓国は当然のことながら大反発をしています。日本の安全保障ないし日本にとって最も重要である東アジア外交において大きな障害になることは明らかです。「なんと愚かなことをするのだろう!」という感想を持つ国民も多いのかもしれません。しかし彼はそれほど馬鹿ではありません。自分が靖国に参拝することによって東アジアの緊張が高まることは計算済みで、敢えて緊張を煽っているのです。彼は確信犯なのです。
安倍は靖国参拝によって中国・韓国そして北朝鮮のナショナリズムを煽り、日本に対する軍事的な緊張関係を創りだす事こそ、日本国民に日本の軍備増強を納得させる最短の道だという読みの下に行動しているのです。
安倍は本来第二次世界大戦前の国民を臣民としか見ない中央集権的な“強い国家”を回復することに取り憑かれた国粋主義者です。この彼の主張は初めからわかりきったことです。問題は、今の政権そして官僚の中にキチガイ安倍の暴走を諌め、日本の安寧を本気で守ろうという人材がいないことです。国防族はともかく、外交官までが安倍あるいは国防族の尻馬に乗って東アジア諸国の感情を逆なでするような外交を行い、国民を危険に晒していることです。
ただし、この安倍の対東アジア強硬外交姿勢は米国という虎の威を借りることが前提で成り立っています。今回の安倍の靖国参拝に対して、宗主国の米国は東アジアに不用意な緊張関係を創りだすものとして懸念を示しています。軍備を整えるだけでも大きな国家予算が消耗します。更にその軍備を実際に運用することになれば莫大な国家予算を消耗することを米国は熟知しているのです。東アジアに米国の太平洋艦隊を展開するような軍事的な行動が必要になれば、経済的に苦しいオバマ米政権にとって好ましいことではないのです。それは日本にとっても同じことなのですが・・・、幼稚な安倍や石破には付ける薬がないようです。