■7月としては最大級の台風8号が沖縄を通り北上を続けています。大きな被害がなければよいのですが・・・九州西部の天草や熊本では既に大雨が降っているため、今後の災害が心配です。
■さて、自然エネルギー発電の致命的な弱点の一つが、環境中にむき出しになっていることです。風力発電は勿論、強い風を受けるような構造ですから、台風の強風に対してはリスクの大きな構造物です。また、高く突出した構造であり、落雷による被害も少なくありません。
■太陽光発電パネルは、極めて軽量でそれ自身の強度は全く期待できず、太陽光発電パネルを支える構造体の強度が問題になります。形状的に水平から数十度傾いた板状の構造物ですから、強風を受けた場合には、簡単に吹き上げられてしまいます。
■また昨今流行りのメガソーラーは広大な平坦な敷地にこの板状の構造物が敷き詰められているのですから、下手をすると大惨事になる可能性があります。
■住宅密集地で太陽電池パネルが吹き飛ばされると恐ろしい凶器となります。私の自宅の周りにも華奢な架台に固定された太陽電池パネルを見かけるようになりましたが、怖いことです。
おつかれさまです。いつもホームページを拝見し、勉強しています。
何らかの方法で温暖化に関する正しい知識を広め、太陽光発電や風力発電の欺瞞を暴く必要があると思いますが、力不足で、まだ何もできないでいます。
書籍は近くの本屋で取り寄せ中で、月末になりそうです。
今日は、太陽光発電についてお聞きします。
太陽光発電協会という団体がホームページを出しており、太陽光パネルの出荷量の統計を載せています。それを見ますと、自家用、事業用の出荷合計は5000万キロワットを超えています。現在は事業用の出荷が圧倒的に多いです。既存のメガソーラーの実績から、100万kWの火力発電と同じ発電量を売るためには、10キロ四方の土地が2面必要だと思います。詳細は省きますが、事業用のパネルはすでに名古屋市の2倍以上の面積の野山をなぎ倒して設置されています(1万kWで20haの計算)。これだけの設備の生産、設置、廃棄は火力初電以上に石油を浪費すると思います。
質問はここからです。太陽光発電装置は、どんな仕事をしているか?です。
発電効率は20%ということです。太陽光線(電磁波)を受け取った発電装置(パネル)は太陽エネルギーの20%を電気に変換しますが、あとの80%はどこへ行くのかという疑問があります。想像するに、太陽エネルギーよって高温になったパネルは空気に温度を伝える、つまり空気を温めていると思います。
受け取った太陽エネルギーの20%を電気に変え、残る80%で空気を温めるための「自然エネルギー」(太陽光)利用のヒーターではないでしょうか。
設備利用効率が低いため、地球規模で考えればたいしたことではないでしょうが、住宅地の近くにメガソーラーができれば大きな影響が出ると思います。また、大規模な自然破壊は気化熱や、植物の蒸散作用を奪い取ってしまい、その面からも気温上昇を招くのではないでしょうか。
■太陽光発電については、拙著「太陽光発電の大疑問」(不知火書房、2010年)の中で検討しています。太陽光発電パネルで受光するエネルギー以外は、熱伝導や赤外線放射として放出され、周辺大気を温めます。真夏の南中時(全天日射照度1000W/m^2)の太陽光発電パネルの表面温度は60℃~65℃程度になるといわれています。
■固体表面からの放射照度は、その表面温度によって推定できます。60℃(333K)の場合、太陽光発電パネルからの赤外線放射は、697.2W/m^2程度になります。65℃(338K)の場合は同じく714.1W/m^2程度になります。つまり、1平方メートル当たり700W程度の電熱器を並べたのと同じくらいの効果があります。その他に熱伝導によっても空気を温めます。
■したがって、全天日射照度1000W/m^2を受けて、条件が良ければ20%程度を電気として取り出し、残りの800W/m^2程度で周辺大気を温めるため、太陽光発電を設置するとその周辺はとても暑くなるはずです。
■太陽光発電を設置する前の状況が草原や雑木林であれば、1000W/m^2を受け取っても表面温度はそんなに高くはなりません。それは、植物の表面からの蒸散、地表面からの蒸発の潜熱として熱が奪われているからです。植物が熱で枯れないことからせいぜい30℃(303K)台の温度だと思います。この場合赤外線放射照度は478W/m^2程度なので、太陽光発電パネルにすることで、1平方メートル当たり300W以上余計に大気を加熱することになるのです。
ありがとうございました。
また質問するかもしれませんが、よろしくお願いします。