既得権集団としての学校教職員(1)

情実入試に関わった教職員の発言と行動を紹介します。長くなるので、管理職(校長、教頭)と一般教職員に分け、今回は管理職についてお話しましょう。形式的には事務長も管理職に入りますが、この件では事務長は特に関わっておらず、私もどんな事務長だったかほとんど記憶にありません。深く関与していた校長と教頭に絞ります。

まず事実関係をおさらいしておきましょう。合同新聞の記事を引用します。

(ここから引用)

「入試で不公正判定」

高校教諭が措置要求書

昨年三月、大分市内の県立高校入試で不公正な合格判定があったとして、同校教諭(35)が五日、県人事委員会に実態の解明や、教職員を不正な選考にかかわらせないような措置と、校長、教頭(当時)の処分などを求める措置要求書を提出した。

要求書などによると、同校では昨年三月十日に校長、教頭、教職員代表による入試の選考会議で合否判定の原案を作成。同日、全教職員による合否判定会議を開き、同教諭も出席した。会議では、学力検査の得点順に上位の者をまず合格と判定。ボーダーライン前後の受験生については、上下十五点の幅の中にいる約三十人について、調査書の合計点やスポーツ活動などの記載事項を考慮し、合格者(約二十人)を決めていった。

その際、校長、教頭は三人の受験生について「学校運営上の理由」で合格させるよう提案。同教諭は具体的な説明を再三求めたが、校長、教頭は理由を明らかにしないまま、原案通りに合格者を決めた。

この結果、三人より学力検査や調査書の合計点で上位の受験生が不合格になった。合格者の決定後、同教諭は教職員代表として選考会議に出席した他の教諭から「校長が『(三人は)PTA関係だ』と言った」と聞いた。また、別の教諭からは県議が関与したとの話も聞いたという。このようなことが繰り返されれば受験生や父母、社会の信頼が崩れるーと主張している。

県教委の高校入試要項では、各学校長が合格者を決定するとしたうえで、選考委員会の設置を明記。学力検査や調査書の点数、調査書の記載事項などを資料として総合的に判定するーとしており、合否判定にあたり、事実上、学校長の“裁量権”を認めている。

当時の教頭は「校長の裁量行為の範ちゅうであり、判定会議でも校長がそう説明して了解を得た」としている。

県教委の中沢貴生総務課長は「要求の内容を把握しておらず、十分に吟味して対応したい」と話している。

(引用ここまで)大分合同新聞1996年4月6日

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措置要求書の下書きから、交渉経過を抜粋して紹介します。文中の「要求者」とは私(大分の教諭)です。ちょっと文体も違いますが、できるだけそのままにしておきます。

1995年3月の入試判定会議では、要求者ら多くの教職員が「学校運営上の理由」の説明を求めたが、校長及び教頭は一切の説明を拒否し、「理由がわからなければ判断の仕様がない。これで決めてしまうのであれば会議を開く意味がない。」という教職員の声を無視して強引に合否を決定した。

合否判定会議の直後に要求者は直接校長室で校長に「学校運営上の理由」の説明を求めたが、「もう済んだことだ。」「来年はよく話し合ってやってほしい。」などと繰り返すばかりで答えようとしなかった。「説明なしで認めろでは一方的な決め方ではないですか。」と言うと、「一方的といえば一方的だね。」と開き直る始末で取り付く島もない。それどころか、事の重大さの認識がないのか、「例えば職員の子弟とかね。」などととんでもないことを言い出した。「職員の子弟かどうかで合否が左右されるのですか。」と問うと、「されるべきじゃないね。」と、校長ともあろう者の発言とは思えないやりとりをして平然としている。

同月末、校長在任最終日、このままではウヤムヤになってしまい来年度の合否判定会議でまた同じことが繰り返される虞があると考えた要求者は、退任の辞令を受け取りに県庁に出向いた校長を、県庁・共同庁舎内の会議室に訪ね、辞令受領式の終了を待って再度問うてみたが、「そのことは話さないほうがいい。」「次の校長にはきちんと引き継いでおくから。」「次の予定があるから。」と言うだけで、まともな話し合いにならなかった。

校長、教頭いずれも退職あるいは転任して職場を去ってしまったが、入試の公正さに関わるこれほど重大な問題をそのままにしておくわけにはいかないと考え、退職後教育センターで教育相談員となった○○と、教頭から県教委学校教育課長に転出した○○に文書で「学校運営上の理由」の説明を求めたが、何の返事もなかった。

郵便事故等の可能性も考え、再度○○及び○○に配達証明便で質問書を送ったが、やはり何らの返事もなかった。

11月14日、教育センターで開かれた生徒指導講座に参加した要求者は、助言者として出席した元校長○○と会議後その場で15分程度話すことができたが、またも「もう現職ではない。」「済んだことだ。」等の言い逃ればかりで「学校運営上の理由」も、その根拠も示そうとしなかった。「この次はモメないようにやって。」と言い残して面談の予定があるからと話し合いを打ち切ってしまった。

このままでは「学校運営上の理由」などという訳のわからない決め方を来年度されても、有効な反論ができない。むしろ前例があるからと決めやすくなることも十分考えられる。また、もし○○がふと漏らした職員の子弟の優遇、あるいは県会議員等有力者のコネだった場合、不正を黙認してしまう(共犯にさせられてしまう)ことになると考えた要求者は、11月15日○○および○○に「学校運営上の理由」、および説明の求めにまったく応じない理由とを問う質問書を内容証明便で送ったが、今回も返事はなかった。

1996年1月16日、教育センターの○○に電話をかけたところ、第三者の同席を条件に話し合ってもいいがもうすこし考えさせてほしいとの返事を得た。ところが約束した期限の22日、○○は要求者の自宅に電話して、「今後手紙も電話もしないでほしい。会うつもりもない。」と一方的に話して電話を切った。26日要求者から電話したがまったく応じないでいきなり切ってしまった。入試の公正さを真摯に考えるゆえの問いかけに対して、校長まで経験し現在も教育相談員を勤め、教育相談員紹介のパンフレットで「人の痛みを自分の痛みとして受けとめる相談員でありたい。」と語る人物とはとても思えない対応ぶりであった。

同じ26日、教育庁の○○に電話して説明を求めたが、不正入試だったのではないかとの問いに対し、「いやしくも校長まで務めている者がそういうことはまずない。」などと言って真正面から答えようとしない。次の会議の予定があるとのことで再度の話し合いを約束して電話を切ったが、「学校運営上の理由」に対する不信はますます増すばかりであった。

2月26日、27日、3月1日に電話したが会議中とのことで連絡が取れなかった。だが、3月1日の午後、偶然教育庁正面玄関前で会議中だったはずの○○に会い、一階ロビーで約15分話し合った。それまでの話し合いで、「『学校運営上の理由』は慣行として認められてきた」ことを○○は認めていたのだが、その発言は「もう取り消した。」と言う。また、「『学校運営上の理由』がどういう内容なのか、コメントする必要を認めない。」「教員の子弟とか県会議員のコネとかが校長の裁量権の逸脱に当たるのかどうか、コメントする必要を認めない。」「(去年の○○高校の入試で、合否判定会議の前に原案を作る)選考会議中に校長が『学校運営上の理由』をどう説明したかコメントすることはできない。」という、これまで認めていたことさえも否定する、お話にならない内容であった。これでは「学校運営上の理由」とは何なのか、合否は何を基準に判断すればよいのかまったくわからなくなる。「それぞれ現場で校長に聞いて。」「もう私が説明することはない。」「(今後公正な入試がおこなわれるように)何らかの対策を取るつもりはない。」と言うのみであった。

納得のいく説明を求めて1年近く、可能な限りの努力をしてみたが何の回答も説明も得られなかった。

校長は、この入試を最後に定年退職したのだが、三月末の退任式で、全校生徒・教職員を前にして「わが教員人生に一片の悔いなし」という言葉で挨拶を締めくくった。言っていることとしていることが違いすぎるのではないか。合否判定会議から措置要求に至る交渉を通じて、どうしてこんな人間が校長をしていたのか、強い疑問を感じた。この男自身、教員採用試験や管理職昇任試験を公正に受けて合格したのであろうか。

教頭は、最終的にはノーコメント、一切認めないという態度でしらを切ったが、話してみてそれほど嫌な感じは受けなかった。私が「過去のこととは別に、これからのことについてはどうか。学校教育課長として各高校長に不正は行わないように何らかの形で指示することができるのではないか」と問うと、要旨次のように答えた。「そんなことは無理だ。一(いち)学校教育課長の力でどうこうなることではないのだ。」これは、かなり率直な発言だと感じられた。適当にごまかす様な発言(例えば、「できる限りのことはやってみる。」とか「誤解を招くことがないように、厳正・公平な入試をいっそう強く呼びかける。」)をしようと思えばできたし、そもそも話し合いに応じる必要もなかったが、話し合いに応じてかなり率直な発言をした点には一定の誠意が感じられた。

次回は私が前校長、教頭に出した手紙とその反応について若干補足します。

 

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告発手段としての措置要求

ずいぶん前のことですが、愛知県の小学校の先生が書いた本を読んだことがあって、その中に、この措置要求の解説が実例付きで詳しく書かれていました。その本には、「この『措置要求』は、法的にスト権を剥奪された公務員が、労働条件(勤務条件)の改善を当局に申し出る公的な唯一の方法」として紹介されていました。それを思い出して自分もやってみようかと思った訳です。

今回の不正入試の件で、実際に措置要求書を提出する前に弁護士にも相談しましたが、弁護士もやはりこの方法以外にはないだろうとの意見でしたので、私が書き、弁護士のアドバイスでいくつか修正して提出しました。

どうして弁護士を立てることにしたのか、そもそも事件後措置要求書提出まで職場内外でどんなやり取り・交渉があったのかはやや長くなりますので次回以降お伝えするつもりですが、簡単に経緯を言うと、私一人の思い込みで突っ走った訳ではなくて、色々な立場の人と相談しながら(やれることは全部やってみた上で)最終的に、組織の自浄作用は到底期待できない、真相解明と再発防止のために最も効果が期待できるのは措置要求という手段しかない、との判断に至ったからです。

措置要求書の内容は以下の通りです。

(ここから引用)

措置要求書

1996年4月5日

大分県人事委員会

委員長  河野  浩 殿

大分市○○○○ ○○○○―○○

要求者    ○  ○   ○ ○

大分市○○○○ ○○○○○

  (℡ 0000-00-0000 Fax 0000-00-0000)

代理人弁護士  ○  ○   ○ ○

                    大分市○○○○ ○○○○○

代理人弁護士  ○  ○   ○ ○

地方公務員法第46条に基づき、下記のとおり勤務条件に関する措置の要求をする。

一、 要求者の氏名・所属・職名

氏名   : ○ ○  ○ ○

生年月日 : ○○○○年○月○日

所属   : 大分県教育委員会

職名   : 大分県立○○高等学校教諭

 

二、 要求する措置

(1)   大分県教育委員会は、高等学校入学者選抜の公正さを回復させ、要求者ら教職員を不正かつ差別的な選考に関わらせないようにすること。

(2)    前○○高等学校校長(現大分県教育センター教育相談部相談員)○○○○及び前教頭(現大分県教育委員会学校教育課課長)○○○○が1995年度入学者選抜において行った、裁量権を逸脱・濫用した入学者選抜の実態を解明し、今後合否判定において同様の裁量権の逸脱・濫用が行われないような措置を講ずること。その目的のために両名に対して違法行為に相応した処分を行うこと。

三、 措置要求の理由

(1)    大分県立高等学校入学者選抜の合否の判定については各高等学校長は大分県教育委員会(以下「県教委」という)の定めた「大分県立高等学校入学者選抜実施要項」(甲第1号証、以下「入試要項」という)によって厳正、公平に行うこととされている。

すなわち選考は、高等学校長が推薦者、調査書、適性検査、面接及び小論文の結果等を資料として行う選考に基づいて内定者を決定することとされているが、この選考にあたっては、校長の恣意独断に陥らぬよう、「校長、教頭及び教職員をもって組織する選考委員会を設置し厳正・公平を期すものとする。」と定められている。(甲第1号証5頁)。

要求者の勤務する大分県立○○高等学校では、校長、教頭及び教職員お代表による選考会議において合否判定の原案が作成されたうえで、全教職員による合否判定会議を開催する制度となっており、この合否判定会議が入試要項における選考委員会の役割を果たしている。要求者も教職員として当然にこの合否判定会議に出席して合否判定業務に関与することになると同時に、教職員の代表として選考会議に出席しうる資格を有している。

要求者ら教職員がこのような職務を執行するにあたり、入試要項の定める厳正・公平な判定の要請を遵守するためには、判定基準が明確化され基準以外の恣意的な判定要素が入り込む余地が排除されていなければならない。

(2)    ところが1995年度大分県立○○高等学校の入試判定会議において、校長・○○○○(現在教育相談員)及び教頭○○○○(現在学校教育課長)は、複数の受験者を「学校運営上の理由」という極めて恣意的要素の介入しやすい判定基準に基づいて合格とする原案を合否判定会議に示した。

すなわち、当該合否判定会議においては、学力検査の得点順に上位の者をまず合格とし、次に定員らいん前後の受験生について上下5点もの幅を持たせた中から調査書の合計点や調査書のその他の記載事項を考慮して合格者を決めたが、その際校長は、「学校運営上の理由」というだけで、何ら具体的根拠も示さないまま2名を合格させることを提案した。その上で、さらに数名分定員に余裕があるからとの理由で、上記の幅よりさらに下に5点の幅を設け、この中からも数人を合格としたいと提案し、その際やはり「学校運営上の理由」というだけで、何ら具体的根拠も示さない1名の合格を提案した。

その結果、学力調査成績や調査書の合計点「学校運営上の理由」による合格者より上位の受験者も多数存在したが、彼らは不合格とされることになった。

要求者は、これら3名の者を合格とする「学校運営上の理由」とは何かついて具体的説明をするように○○及び○○に再三求めたが、○○らはこれを明らかにしないまま判定会議を終了し、強引に原案通り合格者を内定してしまった。

(3)    結局上記「学校運営上の理由」を根拠とする合格は、同年に3名の受験者に適用されたのであるが、これらの受験者の合格は、後にPTA関係と県議会議員の紹介に基づく情実が理由であったことが明らかになった。

(4)    「学校運営上の理由」を基準とする合格は、入試要項で定められた判定の「厳正・公平」の要請に反するものであり、しかも合否判定会議においてその具体的内容を明らかにしないままで合格者を決定してしまうことは、入試要項において教職員も含む選考委員会を設置して選考するよう定めている趣旨にも反し、合否判定における校長の裁量権を逸脱・濫用した違法なものである。

このような恣意的基準が設定された結果として、現実に情実による合格が行われてしまったのであり、このようなことが繰り返されれば、大分県立高等学校における選抜の厳正、公平性に対する受験生、父母及び社会の信頼は根底から崩れ去ることになってしまう。

二度と同様なことが行われないようにするためには、「学校運営上の理由」といった恣意的判断の介入しうる判定基準を廃止し、判定基準をより具体化、明確化することが不可欠である。

ところが、1996年度の選抜においても、この「学校運営上の理由」の基準は廃止されることなく、判定基準が明確化されることはなかった。

(5)    要求者は、1995年の合否判定会議の後も○○及び○○に対して「学校運営上の理由」の具体的説明を再三求めたが、結局何ら納得しうる回答はなされなかった。

合否判定を入試要項に基づき厳正、公平なものとし、受験者、父母及び社会の信頼を得たものとするためには、まず情実合格が行われた1995年度の選抜の実態を徹底的に調査、解明し、なぜ情実合格が可能になったかを明らかにしたうえで、今後の対策を真剣に検討する必要がある。そして、○○及び○○に対しては、その違法行為に相応した処分も行わなければならない。

このような措置が講じられなければ、要求者は今後も不明確な判定基準のもとで、違法行為に加担させられることになってしまう。

(6)    以上のような理由で、本措置要求を行ったのである。

四 審理方法

公開口頭審理によることを求める。

 

添  付  書  類

 

1. 代理人選任届

2. 証拠書類

甲第1号証 平成7年度大分県高等学校入学者選抜実施要項

甲第2号証 要求者の陳述書

その余はおって提出する。

以上

(引用ここまで)

次回は具体的にどんなやりとりがあったのか、どんな発言があったのか、当時のメモをもとに復元してみようと思います。

 

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職場としての県立高校

初めて投稿します。県立高校の教員です。

高校の先生達は普段、どんなことを考えて学校で

仕事しているのか、出来るだけ具体的に紹介してみようと思います。

私が直接見たり聞いたりしたことを中心に、他の教員から聞いたことも加えて

何回かに分けて投稿します。

外部の人にはわかりにくいところがあるかもしれません。質問や意見をいただければ

投稿の中でお答えするなりしてわかりやすいものにしていければと思っています。

まず私が直接関わった、大分の県立高校で起きた情実入試についてお話しします。

(情実入試とは、コネを使って不正に合格させることです。裏口入学と言った方がわかりやすいかもしれません。)

まず当時の新聞記事を引用します。

(ここから引用)

大分の教諭 「昨春高校入試で情実」 公正さ回復求め申立書

大分市内の現職高校教諭(35)が5日、「昨年3月の高校入試で情実入学があった」として①当時の校長と教頭の処分②入試の公正さを回復し、二度と教職員に差別的選考にかかわらせないーことを大分県人事委員会に求める。

 

「運営上の理由」に異議

教諭の申立書などによると「不正があった」とされるのは、この教諭が勤務する高校普通科の入試。県教委が定めた「県立高等学校入学者選抜実施要綱」では、合格者は校長が決定する。しかし公正を期すため、校長と教頭、教職員で構成する選考委員会を設置する。この高校の場合も、校長、教頭、教職員の一部が参加する「選考会議」で合格者原案を作り、原案を基に選考委員会にあたる「合格判定会議」(全教職員が参加)に諮った。

この教諭は合格判定会議に参加。提示された原案は、受験番号が入試成績の高い順に並べられていた。しかし、ある点数以下の受験生について、教頭が、「ボーダーラインを上下15点の幅とし選考する」と説明。こうした“当落線上”の受験生30~40人の欄には「スポーツ成績」「生徒会活動」といった説明が書かれていた。

ところが、このうち3人については説明欄が空欄になっており、教頭が「学校運営上の理由で合格させたい」と説明。これに対し、この教諭は「どういう意味か」と質問したが、具体的な説明はなかったという。結局、約20人が合格。この中には「学校運営上の理由」とされた3人が入っていた。その結果、3人のうちの最低得点の生徒より、10点以上高い得点の生徒が不合格になったという。

その後、この教諭は選考会議に出た教諭から「校長は(この3人を)PTA関係だと説明していた」という証言を得た。さらに、この教諭は教頭から「運営上の理由は長年の慣行として認められてきた」と言われたという。

これらの事情から、教諭側は、3人は情実入学だと判断。そのうえで、教諭側は、情実入学が起きた原因を調査し、対策を検討しなければ、今後も違法行為に加担させられる、と主張。公務員が自らの勤務条件に関する是正措置を要求できることを定めた地方公務員法46条に基づき、人事委員会に申し立てをする。県教委の実施要綱には「学校運営上の理由」による合格についての記載はない。

 

その他の教諭は納得

当時の校長の話 点数だけで判断するのではなく、さまざまな才能、性格を評価するのが、選抜の重要な役割。「学校運営上の理由」といったことではなく、今回も、選抜の趣旨に基づき厳正に判断した。会議で反対したのは、この教諭だけであり、その他の教諭は納得している。情実入学ではない。

 

問題提起として意義

下村哲夫・筑波大教授(教育法制論)の話 入学辞退者を見込んだ上積み合格はよくあるが、その際もスポーツ成績など本人の属性で判断するのが原則。ただし、定員割れを避けるため、絶対辞退しない者を考慮の枠に入れることはあり得る。例えば「両親が卒業生」は、望ましくないが考慮の対象にならなくもない。「情実入試」を理由にした措置要求は聞いたことがない、地公法46条の「勤務条件」に当たらず、却下されるだろう。ただ、似たような事例は他の学校でも予想され、問題提起としては意味がある。

(引用ここまで) 毎日新聞1996年4月5日

実際に不正のあった入試から新聞記事の措置要求まで1年経っています。この間の教員集団の動きをこれから何回かに分けて書いて行くつもりですが、ひと言で言ってデタラメ・事なかれ主義そのものでした。次回はこの記事にもある、措置要求書を紹介します。

 

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PTAは高校のマネーロンダリング装置

県立高校に納める費用のまとめ

県立高校において就学するために高校ないし大分県に直接支払わなくてはならない必須の金員は入学金と授業料の2費目のみです。

現状の日本の教育環境においては、前記の必須の費用の他に、生徒ないし保護者が負担しなければならない費用には、教科書代、教材費、その他学校教育に必要で生徒個人の所有となる物品に対する費用があります。これらは、県立高校や大分県に支払う費用ではなく、生徒ないし保護者がこれらの物品の購入に支払う費用です。

その他に、学校教育のために必須と言えるかどうかには疑問が残りますが、修学旅行代、卒業アルバム代などが生徒ないし保護者の負担とされています。

以上の費用は、多少問題があるものの、理解は出来るものです。しかし現在の大分県の県立高校では、そして全国の多くの公立高校では不法な方法で保護者ないしPTA会員から様々な名目で金員が徴収されています。代表的なものを以下に示します。

分類

費目

徴収主体

徴収事務

支払義務

備考

学校関係団体費

PTA会費

PTA

高校

PTA会員のみ
体育文化振興会費

体育文化振興会

体育文化振興会員のみ

学校援助的経費

特別指導費

PTA

空調電気代

PTA

朝・土曜講座代

PTA

学校取扱金

高体連会費

高校

高文連会費

高校

学校関係団体費=PTA会費・体育文化振興会費は、適切な加入手続きを経たPTA会員あるいは体育文化振興会会員から徴収するのは正当です。

しかしながら、現在の大分県の県立高校におけるPTA会員、体育文化振興会会員の自動加入=強制加入手続きは消費者契約法に違反するもので無効です。また、PTA、体育文化振興会は任意団体なのでいつでも退会することが出来ます。

PTAが会費以外に徴収する費目は学校援助的経費と呼ばれ、学校の運営経費を補填するために使われています。学校教育法において、学校の運営経費は、本来、県立高校の設置者である大分県が支弁するものであって、保護者に転嫁してはならない費目です。また、地方財政法から、県立高校の運営経費に使う目的でこれを割り当てて強制的に徴収することは禁止されています。従って、学校援助的経費がPTAによって予算化され、PTA総会で承認されたとしても、これをPTA会員に割り当てて強制的に徴収することは不法であり、PTA会員には支払う義務はありません。あくまでも自由意志で支払いたいPTA会員が支払えばよいのです。

高体連会費、高文連会費は保護者に支払義務はなく、高体連・高文連の意義に賛同して自由意志で支払いたい保護者が支払えばよいものです。

私は、大分県と県立高校に抗議する意味で、表に示した費目すべての支払を拒否していますが、県立高校、大分県教育庁からは一切の支払いの督促はありません。

 

県立高校・PTA会計の問題点

PTAの組織運営及び学校援助的経費の徴収と予算執行は出鱈目と言わなければなりません。

本来、PTAは社会教育法において社会教育関係団体に分類される県立高校とは独立の任意団体です。PTAの運営に対して、地方公共団体=県立高校管理職・教職員が統制的支配や干渉することは、社会教育法に違反する行為です。

大分県のPTAでは県立高校の校長をはじめとする管理職がPTAの重要な役員ポストを兼務しています。しかも、PTA副会長に就いた校長は、PTAの会計の全権を委任されています。実質的にPTAは県立高校の統制下にあります。PTA会費、体育文化振興会費、学校援助的経費の全ての徴収、そして予算の執行権を県立高校の校長が持っており、校長のもとで高校が事務処理を行っています。

体育文化振興会は実質的にPTAと同一組織ですので、体育文化振興会費もPTA会計に含めて論じることにします。

PTAの会計の内、PTAの事業経費に使われるのはPTA会費だけです。体育文化振興会費、学校援助的経費(特別指導費、空調電気代、朝講座・土曜講座代)は全て県立高校ないし部活動の運営経費として使われます。

これらの予算は、実際に県立高校の運営に携わっている校長・教頭・事務長など県立高校管理職であるPTA役員の主導によって編成されています。しかも、PTAの会計の事務処理の一切は執行権を持つPTA副会長である校長を介して県立高校に丸投げされています。

つまり、体育文化振興会費、学校援助的経費は、その予算編成から徴収、執行の全てを校長ないし県立高校が行っています。本来ならばPTAを介在させる必然性は存在しません。

これらの費目を敢えてPTAの会計という形をとる意味は、学校教育法や地方財政法上、県立高校が入学金・授業料以外の費目で県立高校の運営経費を生徒ないし保護者に転嫁することが難しいため、「形式的」に県立高校とは独立の任意団体であるPTAという組織の名義を使って金の流れを迂回させて『マネーロンダリング』を行うためです。

つまり、PTAとは県立高校の保護者に対する不当な資金徴収のためのトンネルあるいはダミー組織であり、県立高校の集金装置なのです。

現在、高校が私から不法に徴収した学校援助的経費などの返還を求めています。また、上級庁である大分県教育庁に対して、高校に対して返還に応じるように指導するように求めています。

大分県教育庁高校教育課からの回答を次に示しておきます。

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実にご都合主義の回答です。PTAの学校援助的経費などの判断は、実質的にはPTAの予算執行権をもち、学校援助的経費等について主導的に予算編成に携わっている校長をはじめとする県立高校の判断そのものです。このように、PTA・県立高校・大分県教育庁が一体となって責任の所在をあいまいにして保護者を騙し、不正を行っているのです。規範意識の欠落した彼らには自浄能力は期待できないようです。

大分県の県立高校における教育・PTAの諸問題

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PTAの自動加入=強制加入は消費者契約法違反

■近年、詐欺的な商法や強引な商法によって消費者が被害を受けるケースが増えています。こうした不当な商行為などの契約から弱い立場にある個人を守るのが“消費者契約法”です。

■PTAという組織は、そこに参加することによって会費の支払い義務がなどの義務と責任が生じるものであり、そこに参加するということは経済行為を伴う契約だと考えられます。当然、PTAに参加するかどうかは個人の判断で任意に選択できるものでなくてはなりません。

■逆に言えば、PTAが加入者を勧誘する場合には、PTAに参加することによって生じる義務や責任、その他重要な事柄について十分に説明し、対象者に対して参加するかどうかを判断するための十分な情報提供を行わなければなりません。ところが、実際には大分県の県立高校では殆どの場合何の説明もないまま、生徒の入学と同時に保護者が自動的=強制的にPTAの会員にさせられ、PTA会費が徴収されています。これは、保護者に対する十分な説明を怠った詐欺行為です。

■消費者契約法第二条において、対象となる事業者について説明されています。PTAは同条における“その他の団体”に含まれます。消費者庁のホームページに有る消費者契約法逐条解説に詳細に説明されています。

■消費者契約法に従えば、現在大分県の県立高校で行われているPTAの加入契約は成立しておらず、全て無効であり、PTA会費は返還されなければならないのです。

■さて、こうしたPTAの不正に対して、大分県教育庁は「不正を行っているのはPTAという県立高校とは関わりのない(笑)任意団体であり、感知しない」という立場をとっています。なんというご都合主義でしょうか。これは言い訳になりません。消費者契約法第五条(媒介の委託を受けた第三者及び代理人)において、PTAから会計処理の全権を委託されている県立高校に対してもPTAと同じように消費者契約法が適用されるのです。

■大分県教育庁のご都合主義に釘を刺す意味で、審査請求書を提出するときに、高校教育課の主査に消費者契約法のコピーを渡してきましたが、どのような回答が出てくるのか、楽しみです。

大分県の県立高校における教育・PTAの諸問題

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大分県の県立高校・PTA問題~行政不服審査法による審査請求書の提出

■今年に入ってから、既に3ヶ月が過ぎようとしています。今年は寒い冬でした。先週までは山の雪が消えませんでした。このところ急に春めいてきて、コブシやモクレンが一斉にほころび始めています。

■さて、この3ヶ月間、娘の通う県立高校・PTAの不法・不当な詐欺的な会計処理の問題についてかかりきりになっていました。高校は1月30日に最終的に不法・不当に私から徴収したPTA会費、体育文化振興会費、学校援助的経費、高体連・高文連会費の返還の請求を却下しました。この処分に対して、行政不服審査法第5条による審査請求書を、昨日大分県教育庁に提出してきました。

■私も初めての経験ですが、この行政不服審査、使わない手はないと思います。勿論、裁判所ではなく、実際の行政処分を行った部署(処分庁)、あるいはその直近の上級省庁に対して処分内容を検討するように求めるものですから、ある意味お手盛りの判断しか出ない可能性は高くなります。しかし、それなりに行政不服審査法に則った手続きですから、審査する行政庁もそれなりの書面による説明を行うことになるでしょう。それだけでもただ個人が文句を言うのとは対応が異なります。

■しかも裁判とは異なり、審査請求書の要件は緩く、ほとんどどのような処分であろうとも対象になり、しかも申請そのものが受理されないということは無いので、行政庁の判断を文書によって得るための方法として、住民はどんどん使うべきです。

■今回の審査請求の目的は、勿論県立高校の不法・不当な会計処理を正すことですが、それが出来ないにしても大分県教育庁のこの問題に対する判断が文書によって得られることが重要です。

■大分県教育庁は、県立高校の会計処理について指導すべき立場にありますので、大分県教育庁自体のこの問題に対する処分については、行政不服審査法第6条による異議申立てを行う予定です。

審査請求

大分県の県立高校における教育・PTAの諸問題

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東京都知事選、脱原発勢力の戦略なき敗北。自民・公明傀儡の舛添は原発推進!

端的に言って、脱原発勢力が自民・公明の原発推進勢力に敗北を喫した選挙でした。脱原発勢力は何としても候補者を一本化し、自民・公明に対抗するしか活路はなかったはずです。宇都宮氏は、「都知事選挙は原発政策だけではない」という自民・公明の土俵にまんまと乗ってしまったのが間違いでした。宇都宮氏は敗北後の会見で、一定の成果を得たなどという、とぼけたことを言っていましたが、知事選は勝たなければ意味が無い選挙です。

私は小泉の体質は大っ嫌いですし、細川にも信用は置けません。しかし、それでも脱原発勢力は、当面もっとも重要な政策課題である即時脱原発という政策で一致できるのならば、その一点で細川と宇都宮を一本化するように働きかけ、舛添、自民・公明がなんと言おうと、脱原発を唯一の争点として活路を見出す選挙をすべきでした。

舛添は自民・公明の傀儡に過ぎません。舛添の当選で安倍自民党は原発再稼働にはずみがついたとしており、JOCも東京五輪を盛大にやるためには、原発政策で自民党政権と対立しない都知事の誕生を歓迎しているようです。五輪などというお祭り騒ぎのために原発の再稼働を歓迎するなど、JOCなどという如何わしい組織には反吐が出そうです。

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NHK経営委員の“個人的”資質について

このところNHKの籾井勝人の会長就任以来、NHKの経営体質が脚光を浴びていることは誠に良いことだと思います。私のような力のない個人がホームページでNHK批判を続けても、あまりにも微力ですから。NHKという日本最大の情報機関の経営陣が、会長をはじめとして安倍アナクロニズムに極めて近い前時代的な偏向した危険思想(笑)の持ち主を数多く擁していることが明らかになることは歓迎すべきことです。

これに対して菅官房長官らは、個人的な発言なので問題無いと繰り返していますが、そんなことは論理的にあり得ません。個人的に偏った考え方を持つ人物が会長職や経営委員にいるということは、NHKの経営方針がそういう方向を目指しているということです。個人の資質こそ重要なのです。

NHKの偏向放送が止まらない?!」で述べたように、NHKは都知事選の期間中だという理由で脱原発に関する放送を中止させておきながら、経営委員の百田尚樹が田母神俊雄の応援演説をしたとは、一体どういう感覚なのでしょうか。それ以前に百田のような軍国主義礼賛の危険思想の持ち主が経営委員だというNHKという組織に本質的な問題があるのでしょう。2月5日の大分合同新聞朝刊の記事を紹介します。

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更に、大分合同新聞2月6日の朝刊には、同じくNHK経営委員の長谷川三千子(埼玉大学名誉教授)が朝日新聞東京本社内で拳銃自殺した野村秋介を称える文章を書いていたことが紹介されています。

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彼女も個人的な考えと経営委員としての資格とは無関係といいますが、そのようなことはあり得ません。彼女の日頃の言動や仕事によってNHK経営委員にふさわしい(笑)と判断されたからこそ彼女は経営委員に選ばれているのです。NHKとはそういう放送局だということです。

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集団的自衛権に関する憲法解釈の変更について

いよいよ安倍は日本を名実ともに米国との軍事同盟国にする道へ踏みだそうとしています。これまでの自民党政権では、日本の国土を独自に守る日本単独の自衛権はあるという認識でした。

しかし、集団的自衛権の行使を合憲とすれば、世界で最も多くの紛争地域に軍事介入している米国の軍事同盟国として、世界中のあらゆる紛争地帯に軍隊としての自衛隊を派遣することが容認されることになり、全く次元の違う段階に踏み込むことになります。これは、日本国憲法で禁じている紛争の解決手段として武力を用いることであり、到底憲法解釈によって変更できるものではありません。これだけ無謀な安倍政権の暴挙に対して、この国の国民はなんと静かなのでしょうか?!

安倍は、集団的自衛権がないことによるデメリットという抽象的な表現でごまかしていますが、一体どんな不利益が生じているというのでしょうか?むしろ集団的自衛権を認めれば、米国の軍事同盟国として、あるいは国連の平和維持軍として武力行使を伴う出兵を拒むことができなくなり、軍事予算は爆発的に大きくなり、日本の財政的な破綻が現実の問題となることは必定です。

軍事国家が経済的に利益を生むのは、巨大な武器輸出国=死の商人となって武器を売りまくるか、軍事侵攻によって米国流に傀儡政権を樹立して、そこから利益を搾り取る以外にないのです。単に米軍の肩代わりや国連平和維持軍に手弁当で自衛隊を派遣すれば、見返りのない財政支出が膨れ上がるだけだということが、平和ぼけしてしまった日本の愚かな国民には理解出来ないようです。

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NHKの偏向放送が止まらない?!

御存知の通り、NHK日本放送協会は、ほとんど保守党ないし国の広報機関であり、たとえば原発推進、人為的CO2地球温暖化仮説盲信の番組を大量に垂れ流し続けています註)

註)例えば、東北大学の有働恵子准教授を使ってIPCC盲信の報道を続けています。一方で、最近は人為的CO2地球温暖化仮説について、その信憑性が揺らぎ始め、世界の気温動向も思うように上昇してないため、そろそろ逃げの準備に入ったのか、JAMSTECの中村元隆(地球環境変動領域主任研究員)を登場させて、こっそり寒冷化の可能性にも触れています。大したバランス感覚です。

報道においては、報道しないという選択にも思想性があります。NHKは本質的に体制擁護の大量宣伝を行い、それに対峙するような内容の報道を(エクスキューズ程度以外には)行いません。その立場は明確です。少なくともNHKは民衆の側ではなく、保守・体制側の利益代表だということです。

さて、現在東京都知事選の最中です。選挙というのは対立政策を提示して、有権者がその内容を吟味して選択するものです。不偏不党のNHKならば(笑)、あらゆる候補の政策を平等に報道し、関連する情報を提供することが必要です。どう見てもそうはなっていないのが現実です。

2014年1月30日の夕刊に次のような記事がのりました。

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NHKは筋金入りの原発推進派です。かつて、ホームページの「HP管理者から」のコーナーでも、NHKの報道局の人間が原子力文化振興財団の理事に名を連ねていたことを取り上げたことがあり、これについてNHKの不偏不党性の信条とどのような整合性があるのか回答を求めているのに、未だに何の回答もしてくれません。その結果、私はNHKと受信契約が結べないでいます(笑)。

今回の東京都知事選では、東京電力の福島第一原発事故を受けて、東京電力の株主でもある東京都の原発との向き合い方が最大の争点の一つであることは間違いありません。本来ならばNHKは推進・反対双方の立場からのできるだけ多くの判断材料を提供すべきです。やはりNHKはNKHに名称変更すべきだと考えます。

 

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